心理学用語

サンクコスト効果

サンクコスト効果とは、すでに発生していて取り消すことができない事柄のコストに気を取られ、合理的な判断ができなくなる心理傾向のことである。

サンクコストは、すでに支出され、どのような意思決定をしても回収できない費用のことを指す。例えば、新しい事業に1億円の資金を投下したが、事業が赤字で黒字化の目処が立っていない場合、すでに投じた1億円はサンクコストとなる。

サンクコスト効果に陥ると、サンクコストを回収するために、さらに多くのコストをかけてしまうことがある。例えば、赤字の事業にさらに資金を投入したり、不向きな仕事に時間や労力を費やしたりする。

サンクコスト効果は、日常生活でもビジネスシーンでも陥りやすい。例えば、

恋愛で、別れたいのに別れられない

衣類や書籍を、使っていないのに捨てられない

ゲームやギャンブルで、次は当たるかもしれないと思い込む

サブスクサービスを、せっかく入会したのに解約するのはもったいないと思う

コレクション付録を、全部集めたいと思い込む

新規事業を、いつか収益が発生すると思い込む

といった例が挙げられる。

サンクコスト効果は、合理的な判断を阻害し、損失を拡大させる可能性がある。サンクコスト効果に陥らないためには、サンクコストはすでに発生している事実であり、回収できないことを認識することが重要である。また、現在の状況を客観的に評価し、今後の意思決定を慎重に行う必要がある。

サンクコスト効果を防ぐ具体的な方法としては、以下のようなものが挙げられる。

意思決定を行う前に、サンクコストを意識的に無視する

サンクコストを回収するために、さらに多くのコストをかける可能性を検討する

第三者から客観的な意見をもらう

サンクコスト効果は、誰にでも起こり得るものである。サンクコスト効果に陥らないために、上記のような方法を参考に、合理的な判断力を養うことが大切である。

参考URL:

サンクコスト効果とは?「これまでの投資がもったいない」で判断が曇る心理とその対策を紹介 | 株式会社Sprocket


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