心理学用語

権威効果

権威効果とは、地位や肩書きなどの権威的特徴によって、その人物や発言内容に対する評価が高く歪められてしまう心理効果のことです。つまり、その人物の発言内容が正しいかどうかを判断する際に、その人物の権威性の方が重視され、発言内容の客観的な評価が歪められてしまうということです。

権威効果が働く理由としては、以下の2つが挙げられます。

1. 権威性への信頼感

人間は、権威のある人物や組織に対して、信頼感を抱く傾向があります。これは、権威のある人物や組織は、経験や知識、能力が豊富であると考えるためです。そのため、権威のある人物の発言に対しては、その人物の権威性に基づいて、事実を歪めずに評価してしまうのです。

2. 認知資源の節約

人間の認知資源には限界があります。そのため、私たちは、日常生活の中では、できるだけ少ない労力で物事を判断しようとします。権威効果は、この認知資源の節約に役立っています。つまり、権威のある人物の発言であれば、それだけで信頼できると判断し、その発言を鵜呑みにしてしまうのです。

権威効果は、私たちの日常生活において、さまざまな場面で働いています。例えば、テレビCMや広告では、有名人や専門家を起用することで、商品やサービスの信頼性を高めようとしています。また、政治家や宗教家、教育者などの発言も、その権威性によって、人々の行動に大きな影響を与えています。

権威効果は、私たちの判断を誤らせる可能性があるため、注意が必要です。権威のある人物の発言であっても、その発言内容を鵜呑みにせず、自分でもよく調べてから判断するようにしましょう。

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権威効果とは|具体例をわかりやすく解説


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