自動思考
自動思考とは、何らかの出来事があったときに、瞬間的に浮かんでくる考えやイメージのことです。認知行動療法において、自動思考は、その人の「考え方のくせ・歪み」を示す重要な指標となります。
自動思考は、必ずしもネガティブなものばかりではありません。例えば、何か良いことがあったときに「嬉しい!」「楽しい!」といったポジティブな自動思考が浮かぶこともあります。しかし、自動思考がネガティブな方向に偏っていると、不安や怒り、悲しみなどの不快な感情を引き起こし、行動や身体に影響を与えることがあります。
自動思考は、自分の意志とは関係なく自動的に湧き上がってくるため、気づくのが難しいこともあります。しかし、自動思考に気づくことができれば、自分の考え方のくせや歪みを客観的に捉えることができます。
自動思考を改善するためには、まず、自分の自動思考を書き出すことから始めてみましょう。日記やメモに、その日の出来事と、その出来事に対して自分が抱いた考えやイメージを書き出します。書き出すことで、自動思考が何なのか、どのような内容なのかを把握することができます。
自分の自動思考を把握したら、次は、その思考が本当に正しいのかを検証してみましょう。例えば、上司に叱られたときに「自分はダメな人間だ」という自動思考が浮かんだとします。この思考は、本当に正しいのでしょうか。上司は、あなたに対して、その仕事がうまくできなかったことを指摘しただけかもしれません。また、上司は、あなたを叱ることによって、あなたに成長してほしいという思いがあったのかもしれません。
このように、自動思考を検証することで、その思考が本当に正しいのか、あるいは、別の考え方もあるのではないかということを考えることができます。
自動思考を改善するためには、自分の考え方のくせや歪みを理解し、それを修正していくことが大切です。自動思考を客観的に捉え、検証することで、自分の考え方のくせや歪みを理解することができます。また、認知行動療法の専門家に相談することも、自動思考を改善する上で有効な方法です。
自動思考は、誰にでも起こりうる自然なことです。しかし、自動思考がネガティブな方向に偏っていると、心身に悪影響を及ぼす可能性があります。自分の自動思考に気づき、適切に改善していくことで、心身ともに健康的な生活を送ることができます。
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