X理論・Y理論

X理論・Y理論とは、組織で働く人の動機付け(モチベーション)に関わる2つの理論のことで、アメリカの経営学者、ダグラス・マクレガーによって提唱されました。

X理論とY理論は互いに対比される理論です。

  • X理論……人は本来仕事が嫌いなので仕事をさせるには命令・強制が必要
  • Y理論……仕事をするのは人の本性なので、自分が設定した目標に対し積極的に行動する

X理論・Y理論はいわゆる性善説と性悪説のように対比した理論です。

マネジメントにおけるX理論・Y理論の使い分け

X理論は従業員に対して多少強制力を持たせても、遵守しなければいけないケースに対して有効です。

たとえば、コンプライアンスやガバナンス強化に関わる部分があります。

こうした分野では自浄作用を期待するよりは、違反者に対して厳しく罰することが必要です。

具体的にはパワハラやセクハラは放置しておくとエスカレートする傾向にあります。

もし会社側が故意に見逃していると感じれば、もっとエスカレートすることにるでしょう。

この場合はX理論に基づいてハラスメントの加害者には断固とした処分をすることで、それ以降の発生を未然に防ぐことができます。

従業員と会社を深い関係で結びつけたい場合は、本人の意思を尊重するY理論が効果的です。

強制ではなく従業員の自主性を尊重することで会社への信頼も強くなります。

これにより会社から承認されたい、会社に貢献したいという気持ちを満足させることができます。