tedukurikotoba (2563)

紅一点

【漢字】紅一点 【読み】こういってん 【意味】緑の草むらに一輪の紅い花が咲いている様子から、多くの男性の中に一人だけ女性が入ってひと際目立っている。 【例文1】紅一点目立ってたから、彼女がどこにいるのかすぐわかった。 【例文2】男社会といわれる中、紅一点でリーダーシップを取る。 【例文3】モデル並みの長身で紅一点だ。 「紅一点」という言葉は唐の政治家、王安石が詠んだ詩の一節「「万緑叢中紅一点」(青葉茂れる中に赤い花がひとつだけ咲いている)から生まれた言葉です。その場の情景の中で唯一つ異彩を放つもの、転じて多くの男子に交じっている一人の女の子を指します。スポーツの世界では紅一点という言葉が使われることがありますね。地方の柔道場や空手道場などで、男子に交じって練習する女子などがそうです。その代表選手がサッカーの沢穂希さんです。彼女はまだ「女子がサッカー?!」とクエスチョンマークやエクスクラメーションマークがつくような時代に、地元のサッカーチームにお兄さんと一緒に参加し、紅一点として練習していました。当時は女子は公式試合に出られなかったり、不具合なことも多々ありましたが、誰よりも練習に励みアメリカにサッカー留学し、活躍してから日本に戻ってなでしこジャパンの世界一に大きく貢献したことは知られています。今でこそ、サッカーも女子だけのチームができ、公式試合も組めるようになっていますが、そこまで女子サッカーを進展させたのは彼女を含め、力の差のある男子に交じり紅一点でありながらも努力し花を咲かせてきた女子サッカー選手たちのお陰です。紅一点であった彼女たちの咲かせたのは世界の頂点で輝く大輪の花でした。

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軽挙妄動

【漢字】軽挙妄動 【読み】けいきょもうどう 【意味】軽はずみで深く考えない行動。 【例文1】バスツアーでの遅刻など軽挙妄動は他の乗客にも迷惑がかかる。 【例文2】彼の軽挙妄動の言動を正す。 【例文3】軽挙妄動が遅延の原因だ。 軽挙妄動とは、事の是非を考えずに、でたらめな感じで軽々しく行動することです。 物事に対して深く考えることをしないで、思い付きで動こうとするので周りにいる人物は迷惑を被ることが多いです。困ったことにこういった人物は無駄に行動力があったりするので放っておくと気が付いた時には大変なことになっていることがあります。またその場での思い付きで行動しているので、後になって不具合が生じることが少なくありません。そしてその責任を他者に押し付けることもよくあることです。 これは当然、言葉にも当てはまります。その場に相応しくない言葉を用いてしまっていたり、言葉を選んで話さなくてはならないような相手に対しても普段と変わらない言葉を口にしてしまっていたりなどです。そして、思い付いたことをそのまま口にしていることがあるので話している本人がそのことを記憶していないことがあるのです。だから大事なことなどであっても確認してみると、知らない、言っていない、覚えていないなど無責任な答えが返ってくることになります。 思い付きでの言動なので、本人の記憶に残っていないことがありそのおかげで同じようなことを繰り返すことがあります。人に指示を出す立場の人でこのような人がいると下に付く人は苦労しますね。

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食うか食われるか

【漢字】食うか食われるか 【読み】くうかくわれるか 【意味】相手を倒すか、相手に倒されるかの勝負ごと。 【例文1】いよいよ選挙の開票で誰が食うか食われるか。 【例文2】模試の結果で食うか食われるか勝つのはどちらか。 【例文3】食うか食われるかの厳しいモデル業界。 「食うか食われるか」は「相手を倒すか、相手に倒されるかという命がけの戦いのこと」です。命がけの戦いと聞いて思い浮かぶのは中国だったら項羽と劉邦、日本だったら上杉謙信と武田信玄ではないでしょうか。項羽と劉邦の話は司馬遷の「史記」という歴史書にでてきます。時代は秦の始皇帝が亡くなり、群雄割拠の戦国時代に突入します。その中にいたのが項羽と劉邦です。項羽は項梁とともに呉で挙兵し、劉邦はハイにて挙兵します。両軍とも秦を落とそうと行軍します。項羽は正面突破策を選び、ワンマンなやり方で兵を進め、劉邦は部下の意見を取り入れ、兵をまとめて進んでいきました。その結果劉邦が先に秦の都の咸陽を落としました。しかしそれに激怒した項羽が劉邦を殺そうとします。劉邦は謝罪に出向きますが、聞く耳持たずでした。からくも逃げ切った劉邦が4年後に項羽に反旗を翻す者たちを集めて兵を挙げ高祖を追い詰め、項羽は自殺し劉邦は漢の高祖となります。4年越しの死闘ですね。同じく日本の戦国時代でも越後の上杉謙信と甲斐の武田信玄は何度も川中島で戦います。特に有名な戦いが頼山陽の漢詩「川中島」で詠われる「鞭声粛々夜河を渡る」(べんせいしゅくしゅく、よるかわをわたる)策をとった上杉謙信が、武田軍の眼前に突如現れ攻め入ります。当然武田軍は劣勢。本陣が手薄になった時を逃さず、上杉謙信みずからが愛馬に騎乗し、刀をを振り上げ、床几(しょうぎ)に座る信玄に斬りつけ、信玄は床几から立ち上がり手にした軍配で受け、従者が槍で馬を刺すと、その場を立ち去ります。信玄は2回切り付けられたつもりでいましたが、軍配に傷が3か所ついていて心底震えました。 頼山陽はこの場面を「流星光底長蛇を逸す」と表現しました。「食うか食われるか」の戦いは後世の者にとってはドラマティックな場面として焼き付くものですね。

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黄色い声

【漢字】黄色い声 【読み】きいろいこえ 【意味】女性のかん高い声援をいう。 【例文1】オリンピック選手の凱旋帰国にキャーキャーと黄色い声が響く。 【例文2】イケメン俳優の登場に黄色い声が沸き上がる。 【例文3】会場は黄色い声に包まれた。 「黄色い声」ってよく聞く言葉ですが何だと思われますか。「女性や子どもの甲高い声のこと」だそうです。例えば応援しているスポーツチームが得点したり、勝利したりという時の喜びの声、歓声は子どもや女性の声の方がキーが高いせいでよく響き、「黄色い声が飛んでいます」などとアナウンスされますね。ほかにも好きなアイドルのコンサートや、好きなタレントが街中でロケをしている現場にたまたま出合わせた時にも「キャー!という黄色い声が上がりました」と表現されます。女性はある程度の年齢を重ねても何故か、黄色い声は出せるのです。演歌のアイドル氷川きよしのコンサートや永遠の青春のアイドル舟木一夫のコンサートでも、ファンサービスにサインの入ったビニールボールが投げられたり、ウインクされるだけでも歓声が沸き、普段よりイチオクターブくらい上のキーでホールが埋め尽くされます。たぶん若い子よりもボリュームは少し劣りますが。そんな歓声で迎えられる場所の一つに空港の通路があります。世界大会で活躍した選手が空港に降り立ち、出てくるところをテレビなどで見ていると、規制線の張られた通路から選手が見えた瞬間、黄色い声が飛び交いますね。ところが惜しくも目立つような活躍ができなかった選手たちは、同じ便の飛行機で帰ってきても、控え室も出口通路も違うそうです。テレビカメラも一台もない、寂しい通路を通ることになり、へこむそうです。でもその悔しさをバネに次回頑張ろうと考える選手も多いそうで、一概に悪いとは言えないようです。「黄色い声」も時には罪ですね。

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開口一番

【漢字】開口一番 【読み】かいこういちばん 【意味】口を開いて一番最初にいう言葉。 【例文1】術後の妻の開口一番はお腹すいただった。 【例文2】開口一番は言い訳ばかり。 【例文3】開口一番で謝る。 「開口一番」は「話を始めるやいなや」の意味です。キリスト教ではこの世界を作った創造主である神は、「開口一番」に「光あれ」と言われたと聖書に記してあります。そしてこの世界が光に照らされます。日本の「古事記」でもイザナギ神とイザナミ神が陸地を創り、子どもを産むことで色々なものを文字通り生み出していきますが、一番最初は天照大神(アマテラスオオミカミ)であり太陽神です。やはり光が一番なわけです。天地創造の伝承というのはどこの国のものでも不思議なほど似ているものですね。「開口一番」驚くようなことを言われたのはお釈迦様です。お釈迦様が4月8日の灌仏会に誕生された時、すぐにすっくと立ちあがり、片方の手で天上を、もう片方の手で地を指さして「天上天下、唯我独尊」と言われたという逸話が残っています。「天上であっても地上であっても私ひとりが誰よりも尊いのです」と言う意味ですが、開口一番に言い放つところがもう、凡人ではありません。逆にそれほどの逸話が残るほど、ご幼少のみぎりから神童であったのでしょうね。現代では寄席の落語の前にマクラという、お客様の心を噺家に向かせる仕掛け話がされますが、噺のプロでも何故か開口一番は「え~」が多いですよね。まあこれは、始まりますよという合図の符丁なのかもしれませんね。

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