tedukurikotoba (2563)

流れに掉さす

【漢字】流れに掉さす 【読み】ながれのさおさす 【意味】流れを止めたり、流れに逆らうと間違って認識されているが、棹とは船頭が舟を進める道具で、正しくは川の流れに掉をさして舟を勢いに乗せることから、順調に物事が進む様子を言う。 【例文1】流れに掉さす人生を送れて幸せだ。 【例文2】このまま流れに掉さして彼女にプロポーズする。 【例文3】結婚を機に流れに掉さす。 「流れに掉さす」とは「掉を使って流れを下るように、物事が思うように進んでいくこと」です。掉とは船を進めるのに使う長い棒のことで、古くは枝を取り払った竹の幹で作られていました。掉が長い棒という認識から、たんすや長持ちを担いで運ぶ時に用いる長い棒も掉と言いますし、旗を通して掲げる長い棒も掉ですね。そこから、たんすや長持ちも一掉、二掉と数えますし、旗も掉が単位となっています。掉物と言われる和菓子、羊かんや州浜も一掉、二掉で数えます。とはいえ、羊羹は一度切ってしまえば、一切れ、二切れですが。「掉さす」という言葉がいつ頃から使われていたかというと、万葉集の巻の十八に載っている和歌に出てきております。 「4061 堀江より水脈みを引きしつつ御船さす賤男しづをの伴は川の瀬申せ」「4062 夏の夜は道たづたづし船に乗り川の瀬ごとに掉さし上れ」で、前の歌は掉は出てこないのですが、この2首は「右の件の二首歌は、御船綱手を以ひきて江より泝のぼり遊宴うたげせる日作めり。伝へ誦よむ人は、田邊史福麿なり。」と万葉集に書かれていることから、同じ人が詠んでいることがわかる歌なのです。大伴家持が越中富山へ赴任していた時に、知人か友人が宴で楽しく酔い船で帰途に着いた様子を詠んだと思われます。ほろ酔い加減で川風に吹かれながら、船で帰るのはさぞや気分の良いことだったでしょうね。

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東奔西走

【漢字】東奔西走 【読み】とうほんせいそう 【意味】東へ西へと忙しくあちこち駆けまわる。 【例文1】母は東奔西走へと温泉巡りを楽しんでいる。 【例文2】子どもの手が離れて東奔西走旅に出る。 【例文3】愛犬が東奔西走走り回る。 東奔西走とはある仕事や目的のために、あちらこちら忙しく駆け回ることです。 私は高校を卒業して地元の企業に勤めました。田舎は車がないと不便で仮卒の間にみんな車の面許をとって東奔西走して夜通し遊んたものです。遠出なんてへっちゃらで友達とワイワイしながらドライブしたのを懐かしく思います。今ではもう寝不足で会社出勤なんてできないことですが。 2年目は静岡命令が出まして関東進出が嬉しくてたまりませんでした。佐賀で生まれ育った私から見れば静岡も埼玉も千葉も東京と同じに見えて仕方ありません。私が暮らした静岡の中では現地の人に言わせれば田舎かもしれませんが、地下鉄もない私のところからしてみれば十分です。東京にだって1時間しょいで行けるではありませんか。休みの日は東奔西走観光しました。4年目に地元に戻り、すっかり都会生活に慣れしんだ私はなくなく戻りました。結婚して子どもができて今は子どもが喜びそうなキャラクターショーがあると聞けば東奔西走しています。もう少し大きくなって飛行機にも黙って乗れるようになったら私が過ごした静岡にも東奔西走したいです。

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手が回る

【漢字】手が回る 【読み】てがまわる 【意味】注意が行き届く。または捜査や逮捕が迫る。 【例文1】警察の手が回る前に逃亡する。 【例文2】小さい子どもがいるとは思えないほど手が回る部屋だ。 【例文3】捜査の手が回る。 「手が回る」とは「手配りが十分に行き届くようす、犯人逮捕のために手配がなされる」の二つの意味があります。犯人逮捕のための手配書は江戸時代には「人相書き」と呼ばれていました。事件の犯人だけではなく失踪者も人相書きで貼りだしたり、号外のように配ったりしました。「人相覚え」とも呼ばれ名前と顔形が書かれていましたが、今のように似顔絵で書かれたものは珍しく、多くは文字で表現されていました。「髪、白髪多く、耳後ろほくろあり」などその人の特徴を示していました。 だいぶ以前になりますが、青森県の金融会社に借り入れを断られた男が、ポリタンクに入れたガソリンを撒いて火をつけて逃げる事件があり、多数の死傷者が出ました。その時に、犯人が全国で指名手配されたのですが、写真が入手できなかったようで似顔絵でしたが、後日逮捕された犯人が、その似顔絵にそっくりだったので、驚いたことを覚えています。もちろん、被害者の方が特徴を覚えていることが前提ですが、警察には似顔絵を専門に描くプロフェッショナルがおられるらしく、何度も被害者の方とすり合わせをしながら描いていくようです。中には思い出すのもつらいと言われる方もあるかと思いますが、その悲しみや辛さに耐えて捜査協力されていることを忘れてはいけないと思います。逮捕が遅くなれば次の犯罪につながる可能性もあるのですから。

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粒が揃う

【漢字】粒が揃う 【読み】つぶがそろう 【意味】集まった物の大きさが均等に揃っていることから、質が高く優れたものばかりが揃っている。 【例文1】今回の合コンメンバーは粒が揃う。 【例文2】粒が揃えて試合に臨む。 【例文3】3高の粒が揃う。 粒が揃うで思うことは、プロ野球のソフトバンクホークスのことです。 シーズン開幕から先発投手陣の枠争いが激しく、実績がある投手でも容易に先発陣に入ることが難しいほどでした。先発陣が決定した後、武田翔太投手、和田毅投手、千賀滉大投手が怪我のため離脱しましたが、若手の育成出身の石川柊太投手、松本裕樹投手、実績がある山田大樹投手がフォローするなど粒が揃い過ぎていると思います。 同じく4番打者も内川聖一選手、デスパイネ選手が怪我のため離脱しましたが、柳田悠希選手が立派に代役を務めています。4番打者候補としては松田宣浩選手もいて本当に打者も粒が揃っています。 またキャッチャーも高谷裕亮選手が負傷しましたが、育成出身の甲斐拓也選手が立派に代役を務めています。 そして川崎宗則選手が戻ってきたために、セカンドも粒が揃いすぎています。盗塁王のタイトルを取ったことがある本多雄一選手が控えに回っているほどです。 しかし、粒が揃っていても勝てないチームがあります。それは読売巨人軍です。日本ハムから陽岱鋼選手、ソフトバンクから森福允彦投手、横浜から山口俊投手など戦力を補強したにもかかわらず、13連敗を記録してしまいました。 同じ人気球団でも、容易にトレードなどで選手の粒を揃えている巨人と、育成出身が活躍するソフトバンクでは中身が違うようです。やはりじっくりと球団内の選手競争により粒を揃えるほうが強い球団になるのではないでしょうか。

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血の気が失せる

【漢字】血の気が失せる 【読み】ちのけがうせる 【意味】恐怖や驚きで血の気が失くなる様子。 【例文1】友人が交通事故に遭ったと聞いて血の気が失せる。 【例文2】山で遭難して電波も届かず血の気が失せる。 【例文3】森をさまよい暗い中、血の気が失せる。 圧倒的な恐怖にさらされると人間の顔から比喩表現でなく血の気が失せるのを観察できます。 緊急事態にあたって何のために顔面の血流が悪化するのかよく分かりませんが、顔が真っ青になるのです。 度が過ぎればそのまま気絶して昏倒し、事態はますます悪化の一途をたどります。 精神衛生上も肉体健康上も良いことはないので、速やかにその場から逃走するのが正解です。 しかし逃れられない悪状況にわざわざ飛び込む愚かな所業をする人間も結構いるものです。 怖いもの見たさやスリルとサスペンスを求めて、ジェットコースターに乗る、幽霊屋敷に入る、ホラー映画を見るなどがそれに当たるでしょう。 ジェットコースターは乗ったら最後まで止まりませんし、幽霊屋敷は最後までキッチリ料金分をサービスしてくれます。 ホラー映画は人によっては最悪な選択肢といえるでしょう。 映画館ならば途中退場も許されず、家で見ていれば鑑賞している場から離れれば一人きりで恐怖を味わい続けることになります。 さらに話を中途半端に終わらせると人間の逞しい想像力は既に知った情報から恐怖を増幅させようとします。 恐怖によって、背筋が凍り、血の気が失せ、歯の根が合わなくなり、腰が抜けるに至っては逃げることもままなりません。 精神が肉体を支配していることを、小心者ゆえに他人よりも深く痛感する次第です。

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