tedukurikotoba (2563)

去る者は追わず、来る者は拒まず

【漢字】去る者は追わず、来る者は拒まず 【読み】さるものはおわず、くるものはこばまず 【意味】自分の元を去っていく者は引き止めず、自分の元に頼って来る者は誰でも受け入れる。 【例文1】去る者は追わず、来る者は拒まずのような恋愛をしている。 【例文2】去る者は追わず、来る者は拒まずだ。放っとけばいい。 【例文3】別れたいなら別れればいい。去る者は追わず、来る者は拒まず。 「去る者は追わず、来る者は拒まず」とは、辞めたい人に対して引き止めず、その道を目指す人は歓迎することを意味します。これは現代社会でも意味合いが伝わることわざで、特に社会人の方たちに向けて伝わる言葉ではないでしょうか。 最近は辞めたくても辞めることができないブラック企業の存在がテレビのニュースなどで話題となっています。人材を使い捨てのように扱う企業も残念ながら存在する世の中で、人材流出を防ぐために辛くても辞めさせない事例もありますね。 去る者は追わず、来る者は拒まずの精神は、しっかりとしたホワイト企業に通じることわざでしょう。転職のしやすさは「去る者は追わず」だし、人材育成に定評がある企業では、職種関係なく「来る者は拒まず」と広い間口で募集をしています。 「若い内は我慢して仕事を続けるべきだ」という考えも納得しますが、自分に合う職種を探すためにも、若い内に転職を経験するのも悪くないはずです。転職をすることがいけない風潮を感じることがあるので、もっと世の中と企業側が「去る者は追わず、来る者は拒まず」の精神が根付けば働きやすい世の中になっていくと思います。しかし転職者に対して厳しい現状が続いていますね。 元になっているのは古代中国の文書「孟子」の「往く者は追わず来る者は拒まず」です。 自分の考えに賛同する人は誰でも受け入れるし、自分から離れたい人をあえて留めようとはしないという意味です。 支配的でない点については評価できるのですが、離れていこうとする知人を全く引き止めないという姿勢は多少ながら薄情にも思えます。 学派や組織を束ねるトップとしては正しい姿勢なのかもしれませんが、離合集散が繰り返される現代の政党政治などに思いをめぐらすと些か複雑な心境です。 個人の思いなど二の次で、昨日の敵が今日は味方、明日はどうなるか見当もつかないとなると、誰が何を求めていたかすら判然としなくなることすらあります。 主義主張が食い違っていても、組織の都合で意見が集約されてしまう様を見ると、議会や民主主義とは一体何だったのかと問いただしたくもなるでしょう。 そこらの食材を適当に混ぜて煮込んだ料理とすら言えない代物を出されたような気分です。 小さな会社であっても、雇い入れるときには十分に人物を吟味しますし、いきなり辞職しますなどと言い始めれば当然の如く引き止められるでしょう。 人と人の関係は簡単に切ったり繋がったりするべきものではありません。 その点を考慮したならば、去る者は追わずで安直にさようならとはならないと思うのです。

Continue reading...

矢の催促

【漢字】矢の催促 【読み】やのさいそく 【意味】何度も厳しい催促をする。 【例文1】税金滞納で矢の催促を受ける。 【例文2】闇金から矢の催促がくる。 【例文3】金を返せと矢の催促をする。 矢の催促とは何度も何度も催促することです。 催促しても聞きいれてくれない人っているんですね~・・ 私は10年前、現場の職人がお金を貸してほしいといってきました。金額は10万円です。長い付き合いでしたので、もちろん借用書なんて考えもしませんでした。 それが裏切られるとは夢にも思っていませんでした。借りた翌日から月1万ずつ返す約束でしたが、2ヶ月経ってもまだ用意できないと言い、私は待ちました。 4ヶ月経ったころ、職人が休みました。なにか雲行きが怪しく感じた私は家に行ってみました。その日はさぼりみたいで、その後何度行ってもあと少し待ってくれというばかりでイライラして口論にもなりました。翌週には居留守をつかってきました。私は矢の催促のごとく家を訪ねましたが、仕事もとうとう来なくなり居場所が分かりません。いるのは母親だけでした。私が借用書なしで貸したためどうあがいてもどうすることはできないと悟ったわけです。痛い社会勉強だと思いながら、それからというものどんなに仲が良い友人にも1円たりとも貸した事はありません。 仕事が忙しいときにまた別の仕事を割り振られると、仕事を終わらせようと必死になってしまいますよね。そんなときに矢の催促のように、早く仕事を終わらせるようにと何度も催促をしてくる人がいたりすると、余計に焦るかもしれません。このように焦ったときは、いったん仕事の手を休めることも大事でしょう。 というのも焦った結果で終わらせた仕事というのは、あまり良い出来栄えとは言えないからです。無論、火事場の馬鹿力を発揮して良い業績を残す人もいるかと思いますが、そういう人ばかりではないと思います。焦っているときこそ、一度休みを入れることが必要だと考えられます。 仕事中に簡単に休みを入れる方法は、ちょっとした軽食をつまんだり、できることならオフィス近くのコンビニまで散歩するといったことが挙げられます。軽食をつまむことでエネルギーが補給されますし、心も落ち着くことでしょう。また散歩をすることで体中に酸素が行き渡るので、頭がリフレッシュします。 仕事が大変なときは、休みを入れる時間を作ることすら惜しんでしまうかもしれませんが、適度に休みを入れないと逆に倒れてしまいます。焦ってしまっても良いことはありませんから、仕事が多いときでも休みは入れるようにしましょう。

Continue reading...

天下は回り持ち

【漢字】天下は回り持ち 【読み】てんかはまわりもち 【意味】 【例文】 貴賎、貧富は人々の間を回り巡って行くものとか、天下を握る人は次々に変わっていくものと言う格言があります。もっと俗っぽい表現をするなら金は天下の回り物とも言えるかと思います。確かに組織のリーダーは変わっていく場合が多く、チャンスは誰にでもあるように思えます。しかし本当にそうでしょうか?。アベノミックス開始から5年、当初、トリクルダウンと言うフレーズが持て囃された気がしますが、確かに株価は上がりましたが、それも日銀が一部上場企業の株式のETFを3兆円近くも保有して株価を買い支え、前代未聞の400兆円以上の国債を買い入れ、マイナス金利て市場にジャブジャブ金を還流させ円安誘導させたのが実体です。確かに失業率は史上最低レベルになりましたが、高齢者の退職の影響が大きく、依然として非正規労働者は減ったとはいえ、2000万人以上、年収200万円以下が1000万人以上います。一方、2014年のクレデイスイスの数字で所得上位10%人口が国の総資産に占める割合が日本は49%で世界第10位であり、多いと見るか少ないとみるか微妙ですが、2017年2月の東京新聞の記事では不動産価格の上昇もありアベノミクス開始4年で富の集中が3%拡大したとのことで、一方では社会保険料や円安による物価値上げや消費税等の増税で実質賃金は下がっており、生活者の実感としてアベノミクスの恩恵を感じていないと思っている人は2017年10月のTBSによる調査で85%でした。格差拡大は次の世代にも教育の貧困という形で受け継がれ、いくら義務教育無償化とは言え、大学生の子弟の親の年収は平均800万円以上であり、経済的余裕がなければ大学進学も難しいのが現状です。まさに経済格差の再生産を防ぐ為にも教育の機会均等を図り労働の機会均等を図ることが天下もしくは金は回り持ちと言える状況を作るのだと思います。

Continue reading...

物の見事に

【漢字】物の見事に 【読み】もののみごとに 【意味】完璧に行う。鮮やかな様子。 【例文1】彼女一人で契約成立を物の見事にやってのけた。 【例文2】今日のプレゼンは物の見事だったよ。 【例文3】この企画案は物の見事に上出来だ。 「物の見事に」とは「鮮やかな様子、見事なさま」を言います。日本の誇る世界遺産のひとつ姫路城。兵庫県姫路市にある城は1610年に池田輝政(いけだてるまさ)によって完成されました。輝くような白い天守閣や、土塀の美しさがシラサギの飛び立つ様子を思わせることから白鷺城とも呼ばれています。とはいえ、戦国時代に築かれたお城ですから、戦いに向けての装備もいろいろ残っています。 例えば「石落とし」は城壁を登ってくる敵を攻撃するために石を落として防ぐ穴のことです。角の部分は登りやすいために、角部分には多く作ってあります。また、門構えにも工夫があり、「は」の門は横から狭い坂を登らなくては近づけませんし、「に」の門の内部は地下道になっています。「る」の門は石垣をくりぬいたトンネルのような門になっていて、門の上から鉄砲で敵が狙えるように、穴や小窓が作ってあります。最上階への階段はわざと登りにくいように急な階段してあります。白鷺城の所以となった白い壁は防火上塗られた漆喰の壁の色で、城主の威厳を示す意味もありました。戦時中の空襲や地震、火事などにも耐えてその姿を遺した姫路城。平成21年から始まった大天守の修理は骨組みからやり直し、瓦を葺き替え漆喰を塗り直し、「物の見事に」白鷺城の名に恥じない姿を取り戻しました。これからも世界遺産として大切に守っていかなくてはなりません。

Continue reading...

芽が出る

【漢字】芽が出る 【読み】めがでる 【意味】好機がやってくる。成功のきざしが見えてくる。 【例文1】ラジオ番組出演が決まり、やっと芽が出る。 【例文2】連載のオファーがきてやっと芽が出る。 【例文3】賞を取り作家として芽が出る。 「芽が出る」とは「草木の芽が萌え出る、幸福や成功のチャンスがめぐってくる。目がでる」ことです。戦国時代の名家、今川家。武家の家としては珍しく、京都の貴族との繋がりを大事にし、都の洗練された文化や風習の会得のために、わざわざ都から先生を呼び、子どもたちを教育していました。 ところが桶狭間の戦いで敗れると、今川家の嫡男、今川氏真は住むところも失います。困った氏真は家宝の茶道具を織田信長に献上するという名目で、織田信長に面会する約束を取り付けます。そこで信長に言いつけられたのは、「京都の貴族と蹴鞠大会を催すので、そこで蹴鞠を披露せよ」。今川氏真は信長の目の前で見事な蹴鞠を披露し、信長に身柄保証をしてもらえることになります。が、ほどなく信長は本能寺の変で命を落とします。氏真は今度は、長らく今川家に人質として暮らしていた徳川家康の配下に入ることで、今川家の存続を図ります。その後、天下を取った家康は、朝廷ともうまく付き合っていくことが必要となりました。氏真は、自分が身に着けていた都の文化や慣習などを、子どもたちにも同じように教育しておりましたし、貴族との繋がりも大事にしておりましたので、家康に対し、自分の子どもたちを朝廷や貴族たちとの調整役として推挙し採用されます。今川氏真の長年の努力が実を結び、「芽が出た」瞬間でした。

Continue reading...