tedukurikotoba (2563)

ならぬ堪忍するが堪忍

【漢字】ならぬ堪忍するが堪忍 【読み】ならぬかんにんするがかんにん 【意味】どうしても我慢できないというのを我慢するのが本当の忍耐だ。 【例文1】あいつ手柄を横取りしやがって。でもここは、ならぬ堪忍するが堪忍だ。 【例文2】ならぬ堪忍するが堪忍で彼女は神対応だった。 【例文3】大人の対応でならぬ堪忍するが堪忍だ。 子どものころの私はカンシャクもちで気が短く、ちょっとしたことですぐに腹を立ててしまう性格でした。 そんな私に母がよく言っていた言葉があります。それは「ならぬ堪忍するが堪忍」。 「誰でもできるようながまんをするのが堪忍ではない。もうこれ以上がまんできないと思うようなことや、耐えられないようなことをがまんするのが本当の堪忍なんだよ。堪忍することができると、楽に生きられるようになるよ」 母はそんな意味のことを言っていました。その内容よりも、子どもの私には「ならぬ堪忍するが堪忍」という語調がおもしろく感じられました。なんだか、言葉遊びのようでおもしろく感じられたのです。 その後、「天災」という落語を聞いていて覚えたのが、「堪忍の袋を胸にかけ通し、破れたら縫え、破れたら縫え」という狂歌。「天災」という落語には気が短くてすぐに怒る人物が登場するのですが、その男を戒めるためにご隠居さんがこの歌を教えるのです。 先ほど調べてみたところ、「堪忍の袋をおのが首にかけ、破れたら縫え、破れたら縫え」という言い方もあるようですね。意味は全く同じでしょう。 この狂歌もいまだに耳に残っています。 ところでいい大人になった現在はどうかといいますと、どうも性格は子どものころとあまり変わっていません。いまだに怒りっぽく短気な性格なのです。少しはましになったとは思いますが、「ならぬ堪忍するが堪忍」は実践できていないようです。

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年寄りの冷や水

【漢字】年寄りの冷や水 【読み】としよりのひやみず 【意味】年寄りが年も考えず冷水を飲んだり浴びたりすることから、年寄りが無理な行動を取る。 【例文1】祖父は80歳。今も車を運転するが、年寄りの冷や水でやめたほうがいいと思う。 【例文2】頑固者に限って年寄りの冷や水だ。 【例文3】急に走ると年寄りの冷や水だ。 先日、妻が自分の父親の話をしている時、「年寄りの冷や水」という表現を使いました。お義父さんが年のことも考えずに、激しいウェイトトレーニングをしているのが心配だという話から、その言葉が出てきたのです。 その時妻が「年寄りって、自分が飲んでる水が冷や水だって気づいてないのよ。体に悪い冷水を飲んでる自覚がないから、平気で冷や水を飲んでおなかを壊すのよ」と言ったのを聞いて、私は「?」と思いました。 というのも、「年寄りの冷や水」を、私は飲むものではなく浴びるものだと解釈していたからです。 私のイメージは、「年寄りが井戸端へ行って冷たい水を汲んで水浴びする」というシーン。むりしてやせ我慢するおじいさんのイメージを、私はもっていたのです。 妻と私では、「冷や水」の解釈が違っていたわけですね。これは、おもしろい発見でした。 さっそく調べてみたところ、辞書には「年寄りが冷たい水を飲んだり浴びたり」というような説明がありました。つまり、両方の意味が書かれていたのです。 おかげで、妻とケンカにならずにすみました。 私もそろそろ「年寄りの冷や水」と言われてもおかしくない年代になっています。周囲を心配させないよう、飲むにしろ浴びるにしろ。あまり冷たい水は避けるようにしましょう。

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手に取るように

【漢字】手に取るように 【読み】てにとるように 【意味】はっきりわかっている。 【例文1】彼の言動は手に取るようにわかりきっている。 【例文2】洞察力が鋭く手に取るように行動がわかる。 【例文3】長く接していれば手に取るようにわかる。 8月もお盆が過ぎると夕暮れが早まりが実感できて猛暑・酷暑といわれていますが季節は変わりつつあります。 8月の後半になるとお子様のいる家庭の多くは「夏休みの宿題」に戦々恐々しているのではありませんか? 「宿題は終わったの?」「宿題はどこまでできた?」「出来た宿題を見せて!」山になった宿題が山になって宿題に潰されそうな子ども達にイライラしてしまうのでしょうか?「だから早くやっておけばよかったんだ!」なんて怒声が各家庭から聞こえてきそうです。 これがお盆明けの日本の家庭の定番なのでしょう。 この時のご両親の胸中は誰もが「私も、宿題に泣かされたなぁ・・・」なんて思っていらっしゃることでしょう 宿題の山に追われている子ども達に、過去の自分にも苛立ちのような懐かしいような郷愁な思いを重ねているのではなにのでしょう。 そのような場面の子ども達の心境を「手に取るようにわかる」というのでしょう。 そして自分の意に反する子ども達の行動に更なる怒りのような感情になるのでしょうが案外、過去の自分に「私も夏休みの前半に宿題はおわらせれば楽だったのに」と取り戻せない過去も重なり子ども達に接しがちになるようです。 そして子ども達に「宿題は?」と言える期間は有限です。いつかは「夏休みの宿題」を子ども達も想い出に変わる時も絶対にきます。 お盆過ぎの子ども達の心境を手に取るようにわかる今を楽しみたいですね。

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直情径行

【漢字】直情径行 【読み】ちょくじょうけいこう 【意味】相手の立場など考えもぜず、自分の思うままに行動する者。礼儀知らず。 【例文1】彼は直情径行で叩き直さないといけない。 【例文2】直情径行で無礼者だ。 【例文3】直情径行の厄介者。 私は周りの人を傷つけてはいけない、自分が傷つきたくないと言う理由から、自分が思った通りに行動する事が出来ません。 自分の言動に因って、周りの人がどう反応するのか気になってしまい、中々自分の思いを素直に表現する事が出来ません。 直情径行タイプの人は、自分の感情を素直に表現しますから、時に粗暴になる事があります。 なので直情径行タイプの人を、人によっては敬遠すると思います。 確かに粗暴になるのは困りものですが、内に隠している物が無いので、ある意味付き合い易い人ではないかと私は思うのです。 いつも冷静にしている人で、言葉を選んで話をする人は、腹の中で何を考えているか想像がつきません。 変に冷静でいる人よりも、喜怒哀楽を素直に表現する直情径行タイプの人の方が、安心して付き合えるような気がするのです。 直情径行タイプなら、自分の思った通りに行動が出来ますから、本人はストレスが溜まらなくて良さそうですが、協調性が欠けていますから、敵を作り易く、社会の中で生きにくそうとも思っています。

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畳の上の水練

【漢字】畳の上の水練 【読み】たたみのうえのすいれん 【意味】畳の上で水泳の練習をしても状況が違うため泳げないことから、知識を知っていても実践しないと役に立たない。 【例文1】料理教室に通っているのならば作ってくれよ。畳の上の水練じゃないか。 【例文2】職に就かない資格ばかり取っても畳の上の水練だ。 【例文3】ダイエット器具ばかり買って三日坊主で畳の上の水練だ。 たとえば逆上がりが出来ない子どもがいるとします。その子どもは逆上がりが出来るようになるため、逆上がりをするにはどのような筋肉を使うのか、足をどう振り上げれば良いのか、腕にはどのように力を込めれば良いのかなどを、学校の先生や親から聞いて学んだとしましょう。そしてこれらの情報を繰り返しノートに書き、子どもは内容をきちんと覚えたとします。これだけ学んだのですから、その子どもは逆上がりは出来て当然だ、と言いたいところですが、現実はそこまで甘くないことでしょう。何せいくら方法だけ知っていても、逆上がりをするときに使う筋肉がきちんと発達していなければなりませんし、特に筋肉の使い方なんて実際にやってみないと分からないことが多いです。 人生においてこのように、方法や理論だけ知っていても、実際には役に立たないというときはあります。むしろこうした畳の上の水練になることの方が、世の中は多いかもしれません。 義務教育で学んだことを全て活用しているという大人は、恐らくいないでしょう。これは決して義務教育が無駄だということではありません。ただいくら理論を知っていても、それを全て活かせる場があるかと言えば、それは無いと思います。しかし逆に理論を知っていたからこそ、それを活かせる場面というのもあるでしょう。知識は畳の上の水練になることも多いですが、多いだけであって、ちゃんと役に立つ場面だってどこかにあると思えます。

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