tedukurikotoba (2563)

貧乏くじを引く

【漢字】貧乏くじを引く 【読み】びんぼうくじをひく 【意味】災難な目に遭う。損な役回りに当たる。 【例文1】アパート周辺の騒音がうるさい。とんだ貧乏くじを引いたもんだ。 【例文2】町内会長の貧乏くじを引く。 【例文3】上の住人がうるさくて貧乏くじを引く。 割に合わない損な役回りを押し付けられてしまうことを、貧乏くじを引くと言います。 町内会、体育協会、子ども会などなど、率先して自ら働こうとする人以外は話を持って来られた時点で逃げる算段をすることでしょう。 それもそのはず、利益など一円も生み出さない全くのボランティアで尚且つ半端な仕事は許されないという、難事というか面倒事以外の何物でもありません。 誰かがやらなくてはならないのは分っているけど、自分に役が回ってくるのは御免被りたい、それが貧乏くじというものです。 「くじ」とは表現されていますが、クジ箱の中に入っているのは役職の数と同数のハズレクジでしかありません。 能力が足りない・時間が足りない・他に相応しい人がいるなどの理由をつけて、クジを引かずにそっと箱を押し戻そうとするのが大多数の対応です。 ただし他に相応しい人の具体名を挙げるとその人に恨まれかねないので、これは絶対に避けるべきです。 既に敵対している嫌なヤツに押し付けるというならば話は別かも知れませんが、己の欲せざるところ人に施すことなかれです。 最終的に逃れることが不可能になったら観念する他ありません。 往生際悪く駄々をこねて厄介者扱いされても困るので、最低限の仕事を無難にこなすことだけ心がければ任期の間くらいは耐えられるはずです。 もっとも、命や財布に関わるような貧乏くじは光の速さで逃亡するのが当然です。 私は小学生の頃から貧乏くじを引くタイプで、大抵の場合みんなが避けたい方向に進みがちです。 貧乏くじを引くという言葉を聞くと、あまり良い印象を持ちませんが、私は逆に良い思いもしています。 例えば、小学生の時の委員決めで放送委員の人気がなく、いつもじゃんけんで決めるのが定番でした。いつもじゃんけんに勝っていましたが、委員決めの日風邪で学校を休み翌日行くと放送委員になっていました。 知らない間に貧乏くじを引く羽目になっていましたが、放送委員を実際にやると良いメリットがありました。 そのメリットは、お昼の放送担当の日はみんなより10分早く授業を抜け出せて、先に給食を食べることができるという点です。 静かな放送室で食べる給食は、教室で食べるのとはひと味違い美味しく感じた思い出があります。 高校生になってからも貧乏くじを引くことが多く、部活で部長になってしまい色々大変な思いをしました。 しかし、部長をやった事は将来就職する際スキルとして認められるため、貧乏くじを引くタイプでも良い思いをしています。 良い事があれば悪い事もあるというように、人生はバランス良く出来ているんだなと感じる部分でもあります。 その為、貧乏くじを引くタイプでもマイナスに捉えず、プラスに考えるようにしています。

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腹が減っては戦ができぬ

【漢字】腹が減っては戦ができぬ 【読み】はらがへってはいくさができぬ 【意味】腹が減っている状態では何事にも良い活動ができない。 【例文1】腹が減っては戦ができぬので、まず美味いもの物を食べてから作業をするか。 【例文2】腹が減っては戦ができぬので腹ごしらえをする。 【例文3】残業になりそうだ。腹が減っては戦ができぬ。 先日うちの近所で近頃人気のお笑い芸人さんのフリーライブがあってですね、会場への入場が先着順だったんですよ。 それで折角なら前の方でネタを見たいと思って、早い時間から列に並んでたんですけど案の定お客さんがいっぱいでした。 一度列から抜けたら後ろでしか見られなさそうだったので約2時間半ひたすら待ちました。 入場開始時刻になるまで暇で暇で仕方がなかったけど待ちました。暇すぎて人見知りなのに危うく前後の知らない人に話しかけるところでした。 それで無事にステージに近い位置に案内してもらえたので良かったのですが、長時間の待機でライブ終了時はもうお腹ペコペコで。 お手洗いに行きたくなったら困るなと思って水分補給も控えめにしていましたし。自分で望んで待っていたとは言え、なかなかきつかったです。 よく「腹が減っては戦ができぬ」なんて言いますが、本当にその通りですね。お腹が空くと力が出ませんし、気は散りますし。 ライブ鑑賞は娯楽だからまだマシでしょうが、これが仕事だったらやってられません。私だったら。やっても効率ガタ落ちだと思います。 たまに朝食を抜いて出勤する人がいると聞きますが、午後まで体力気力が持つのかなって思います。空腹って結構ストレスだと思うんですけど。 私は食べる事が好きなので、一日三食取りたい派です。現代の人はガッツリ食べる人と小食な人、どちらが多いのかちょっと気になります。 日常の中で、よく聞くことわざなんですが意味のわかっていない状態で使われているものというのはかなりの数があるとおもっています。その中で、「腹が減っては戦ができぬ」ということわざをたまに聞くことがあるのですが、これの本当の意味としてはお腹がすいていると良い働きはできない。ということのたとえではあるのですが、今の時代に置き換えていくと、長丁場の仕事の時に、お腹がすいているということは準備がしっかりできていない。なので、しっかりと準備をした後に体調を整え、しっかりとした成果を残しなさいということになります。しかし、私がこのことわざを聞くときにはほとんどこういう意味では使われていないように思います。ケンカの前に、士気を高める的な意味で使っていたり、サボりたいときに「腹が減っては戦ができぬ。っていうし、まずご飯にしましょう」のような逆の意味で使われているような感じで思います。正しく使うということが出来ていないと、すごい恥ずかしいし、馬鹿な人だということで、見くびられてしまうのでしっかりと使えるように逆の意味では使わないようにという事に注意しつつ正しい日本語で綺麗に使えるようになっていけるといいなと思います。 「腹が減っては戦ができぬ」とはお腹が減っていると何事もいい働きができないというたとえです。「戦」は「軍」とも書き、これはお腹が空いていると体に栄養もいきわたらず、何をするにも手につかなくなり良い結果も得られないことから仕事などを始める前にはまずご飯を食べてエネルギーを補給するべきだということです。 使い方として、「今日の仕事は忙しくなりそうだ。腹が減っては戦はできないから今のうちにご飯を食べて腹ごしらえしてから仕事に取り組もう」と言った使い方が出来ます。 現にお腹が空いていると脳が活性化せず、脳がうまく働かないとやる気が起きなかったり、体が思うような動かなかったりと悪循環になります。お腹を満たすことは仕事だけでなく、健康にも大切です。私も仕事の日に朝寝坊してしまい朝ごはんを抜いてしまうとお昼まで集中できず仕事も手につきません。夏場はフラフラしてしまい倒れそうになったこともあります。注意したいのは、腹が減っては戦ができぬと言うからと食べ過ぎてしまうと、次はお腹がパンパンでうまく動けないなんてことにもなりかねませんので、腹八分目におさめることが大切です。食べなさ過ぎも食べ過ぎも良くないということですね。

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天井知らず

【漢字】天井知らず 【読み】てんじょうしらず 【意味】物価や相場が天井までも上がっていきそな勢いが止まらない様子。 【例文1】日照不足で野菜の値段が天井知らずだ。 【例文2】本気を出して成績が天井知らずだ。 【例文3】息子の身長が天井知らず。 世の中、いつどんな物の値段がどれほど上がるか分かりません。それこそ天井知らずになることだって有り得るでしょう。数年前は、1リットルのガソリンと1リットルの水で値段を比べると、実はガソリンの方が安かった、ということだってありました。 ニュースを見ていても、専門家が「〇〇の数が減少しているので、〇〇の値段が上がっています」と発言していることがありますね。またよく耳にするのは「自然災害のせいで作物が収穫できなくなったため、野菜や果物が高騰している」という話でしょう。自然災害は人の手ではどうしようもありませんから、野菜や果物の値段が変わってしまうのは致し方ありません。毎年のように、何かしらの野菜や果物の値段が値上がりしているように感じます。 また自然災害でなくとも、人の手によって数が減少してしまった何かというのは、値段が上がってしまうものです。たとえば何百年も前の人々が狩り過ぎてしまい、数が減少してしまった動物には、現在高い価値がつけられていますよね。きっとその動物を狩っていた当時の人々は、その動物に高い価値がつけられるとは思わなかったでしょう。 このようにして『数が少ない存在』には『高い価値』がつけられるものです。いつも自分が買っている食べ物や嗜好品だって、もしかするととんでもない値段になることがあるかもしれませんね。

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端を発する

【漢字】端を発する 【読み】たんをはっする 【意味】何かがきっかけで始まる。 【例文1】目撃情報から容疑者が端を発する。 【例文2】嘘がバレて喧嘩が端を発する。 【例文3】一人旅が端を発してお付き合いが始まる。 今、人間関係で悩んでいます。上司が私に叱責をしたのが端を発することになって朝会社に行く時に緊張感とイライラとうつ状態になってしまいました。 それもこれも上司が端を発することによったことがきっかけとなったわけです。電車通勤していますが、とてもイライラして落ち着かず、気分はうつ的状態で、緊張感が取れません。そのまま我慢して会社に行くわけです。精神的なものなので長期の休みも欲しいとは思いますが、何せ家族を支えて行かなければなりませんので、休めない状態です。私はこれは上司が端を発した叱責が原因と考えています。どうしてこんなに精神的に苦しまなければならないのかと思うと泣きたい気持ち、逃げだしたい気持ちになります。でも収入を得なければならないので何とか死ぬ思いで会社にたどり着きます。会社では私を叱責した上司と1日顔を合わせていなければなりません。端を発した上司は神経質でなにかあると自分に対して叱責や罵倒をしてきます。自分は叱られて育つタイプではなく褒められて大きくなるタイプです。こんな毎日がずっと続くかと思うとやるせない気持ちになります。誰か助けてほしいです。 何かの出来事が機転となり、一つの流れを形成する事を「端を発する」と言います。「事の発端は」という言い方をしたりもし、バリエーションは様々です。「彼の余計な一言に端を発し、二人の関係が壊れた」や「好景気に端を発し、株価が上昇した」という具合に良きに付け悪しきに付け、使用される言葉であります。何かのきっかけで思わぬ方向へと状況が進んで行き、それが好転なのか暗転なのかは当事者にしか判りません。何気なく発した言葉から、誰も思いもしなかった結果になる事があり、1989年のプロ野球・日本シリーズに於いてもそれは起こり、第3戦で勝利した近鉄(現・オリックスバファローズ)の加藤哲郎投手(当時)が勝利者インタビューで「ロッテ(当時の最下位)より弱い」という発言が相手チームを刺激し、ジャイアンツは3連敗した後4連勝を飾り、終わってみれば巨人がその年の日本一になったのです。加藤氏の何気ない一言がまさに端を発した訳です。言った本人もそこまでシリーズの流れが変わるなんて思っても見なかったでしょうし、後年お亡くなりになってる仰木監督(当時)も「選手には迂闊な発言はしない様にと言っておいたのだが」と加藤氏の発言に言及されていました。何が災いするか、或いは幸いするかは後になってみないと判らないものですが、結果がどちらになるにせよ必ず起点になる出来事があり、そこから派生した流れは一度動き出せば、もう誰にも止められないのです。

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出藍の誉れ

【漢字】出藍の誉れ 【読み】しゅつらんのほまれ 【意味】弟子が師匠より優れている。 【例文1】60歳の母は創業当初からの社員で、3代目の社長より出藍の誉れだ。 【例文2】覚えが早く出藍の誉れだ。 【例文3】若き才能が出藍の誉れだ。 「出藍の誉れ」という言葉は知っている人もいるかもしれませんが、言葉の由来までは知らない人が多いと思います。出藍の誉れというのは、元々は藍という青色の染料を作るための草が由来になった言葉です。藍という草はそれだけで非常に鮮やかな青色をしており、非常に綺麗な色なのですが、この藍を使って青色の染料を作ると、その色は元々の藍の青色の鮮やかさを超えて、さらに青くなるとされています。このことから、出藍の誉れというのは教えを受けた者がその教えを与えた者を超えてしまうことという意味を持っています。弟子が師匠を超えるといった言い方が1番分かりやすいかもしれません。そういったケースはあると言えばありますし、いろいろな世界で発生する可能性を持っていると思います。ただ、それは弟子がすごかったということも言えるかもしれませんけど、教えた側の教え方のすごさみたいなのも存在すると思いますから、教えられた側だけがすごい才能を持っていたと評価するのではなく、教えた側についても上手く才能を引き出したと評価すべきな気もするのです。出藍の誉れという言葉は現実的に使えるシーンが多くあると思うので、知っておくと便利な言葉と言えるでしょう。 故事成語に「出藍の誉れ」(しゅつらんのほまれ)というものがあります。皆さんの中にはこの「出藍の誉れ」という故事成語を知らない方もいるかもしれません。この故事成語は聞き慣れないものかもしれませんが、実はある有名な言葉と同じ意味なのです。それは「青は藍より出でて藍より青し」(あおはあいよりいでてあいよりあおし)という言葉です。 「青は藍より出でて藍より青し」という言葉の意味は皆さんもご存知の通り、弟子である身分の者が師匠である立場の人の技量や学識を超えるという意味です。「出藍の誉れ」も同じ意味を持つ故事成語で、イコールと捉えても考えて良いと思います。藍は、染料に使う藍草のことであり、藍草で染めた布は藍草よりも鮮やかな青色となることから、その関係を師弟関係に当てはめ、弟子である身分の者が師匠である立場の人の技量や学識を超えるという例えのことわざになりました。 「出藍の誉れ」は現実社会でもよく見られ、テニスプレーヤーの錦織圭選手と松岡修造さんの関係性に当てはめることが出来ます。他にもこの「出藍の誉れ」関係性が頻繁に見らえれることがありますよね。 「出藍の誉れ」のようにあまり聞き慣れない言葉でも意外に同じような意味を持つ有名な言葉があるので、一緒に覚えることも良いかもしれませんね。

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