tedukurikotoba (2563)

一挙両得

【漢字】一挙両得 【読み】いっきょりょうとく 【意味】1つの行動で2つの利益を得る。 【例文1】希望の航空会社に入社してイケメンパイロットの彼氏もできて一挙両得で大満足。 【例文2】憧れの留学もできて英語も喋れて一挙両得。 【例文3】祖父母から小遣いをもらい一挙両得。 一つの出来事で二つの利を得る事を「一挙両得」と言います。「一石二鳥」などはまさにそういう事を指し、一個の石で二羽の鳥を仕留めるという四字熟語なのです。 例えば「祖母の様子を見に訪ねて行ったら、丁度叔母も来ていて二人に感心と褒められて、更に二人からお小遣いまで貰えてまさに一挙両得だった」と一つの事を気に掛けていたら、思いがけず相乗効果が出てしまい、喜びも倍増してしまうのです。会社でも成績不振の部署に応援に行き、上手く立て直せた事でボーナスは出るし周りからの評価は上がって一挙両得となり、どこまでも良い事尽くめです。やった本人は一つの事で結果を出すつもりが、別の要素で巧妙が生じれば自分も嬉しいし、周りの取っても有難い事この上ありません。一つ頑張って一つ結果が出ればこれはある意味当り前ですから、そこに更なる好結果が加われば嬉しくない訳はないでしょう。子どもの頃、当りくじ付きのアイスを買ってそれが2本当たり、3本当たりと数珠繋ぎの当たりを生み、遂にそこにあったアイス全てを当たりくじだけで全滅させた事があり、一挙両得というより全得となったのですが、後日お腹を壊してしまい、得も舞い込み過ぎると時に毒に変わるのです。此処まで来るとありがたみが薄れてしまいますので、一挙両得も程良く訪れて欲しいものです。

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後足で砂をかける

【漢字】後足で砂をかける 【読み】あとあしですなをかける 【意味】お世話になった人を裏切った上、去り際も迷惑をかける。 【例文1】無断欠勤の上、顧客の情報も漏らしていたなんて。後足で砂をかけるヤツだ。 【例文2】会社の金を持ち逃げして後足で砂をかける。 【例文3】可愛がってやってたのに引き抜きされ、あっさり後足で砂をかける 井戸端会議で仕入れた話です。 ご近所に少し変わったお宅があります。 いつもいろんな人が訪ねてくる賑やかなお宅だと思っていました。まあ実際そうで、しょっちゅう飲み会をしたり、とても楽しそうです。戸建住宅なので騒いでも迷惑でもなく、楽しそうだなぐらいに思っていました。 ではなにが変わっているのか、いつも途切れることなくそれは居候がいることです。 その居候は親戚などではなく、そこのお子さんの友達だったり、また別の友達だったり、また別の先輩だったり、お父さんの友人の元奥さんとその子どもだったり・・・ とにかく次々に入れ代わり立ち代わり居候がいて、少し変わっています。 そこの奥さんはとても面倒見がよく、放っておけないそうです。 訳ありな人の面倒を見てあげるのが好きなんだなぁ・・・いい人だなぁと思っていました。 人当たりが良く、いい奥さんです。 最近は旦那さんの友人の元奥さんがその子どもと一緒に居候していましたが、この頃見ないな?と思っていたところ地元に帰られたそうです。 いや、他人の家に世話にならんと直で帰れや・・・と思っていたのですが どうやらその奥さんが知らない間に旦那さんは友人の元奥さんと仲良くなりすぎてしまったようで、その後間もなく旦那さんの姿も見なくなりました。 人がたくさん訪れ、面倒見が良かった奥さんに後ろ足で砂をかける居候は今、遠くの町で旦那さんと仲良く暮らしているそうです。

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目を付ける

【漢字】目を付ける 【読み】めをつける 【意味】特別に注目する。非常に関心がある。 【例文1】前から目を付けていたバッグを買う。 【例文2】可愛い子に目を付ける。 【例文3】郊外の土地に目を付ける。 「目を付ける」とは、特別な注意を向けること。関心を寄せること。を意味します。 例文は「彼はお洒落に関心が強いから他の人と目を付けるところも違うね。」「彼女は髪の毛を明るくしたので先生や先輩から目を付けられた。」などといった使い方をします。他にも例えばいい雰囲気のお店を見つけたらいつか行くために目を付けておいたり、あの家具はお洒落だから目をつけておこうなどと普段の生活で目を付けるという行為をすることは多くあります。 私が普段何事にも慎重派なので、家具や家電などの大きな買い物をするときにたくさんお店を回っていろんなデザインのものを見ていいのがあったらその時は購入せずにとりあえず目をつけておいて、後から比較したり相談してからデザインや値段などトータル的に考えて購入するといった流れで大きな買い物をしています。 彼が悪いことをしているようだから目を付ける、買い物の時に欲しいものに目を付けるなどと悪い意味でもいい意味でも使うことができます。同じ目を付けるであっても捉え方や相手がいるかいないかなどで変わってきます。いい意味で使う分には問題ありませんが、悪い意味で目を付けられるような事はしないようにしていきたいですね。

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身も蓋もない

【漢字】身も蓋もない 【読み】みもふたもない 【意味】冗談や社交辞令に対して正直に答える時に使われる。 【例文1】(先輩)山頂からの景色は絶景だったよ。(後輩)でも登るのきつくないですか?(先輩)そんな事言ったら身も蓋もない。 【例文2】ハッキリ身も蓋もない言い方をするね。 【例文3】身も蓋もない発言に傷つく。 私の知人に、いわゆるマウンティング女子がいます。とにかく自慢が好きな子で、下手をすると何時間も彼女の自慢話を聞かされることになります。私達周りの人間はもう慣れっこなので、適当にうまく流しつつ関係を続けていました。しかし、この彼女がついにやらかしてしまったのです。 それは、私達よりも年上の女性がいる時でした。いつもお世話になっている人ですし、流石に大人しくしているかなと思ったらついに始めてしまったんです。身も蓋もないような女性の年齢に対する発言を続け、その場はひんやり。その年上女性はこういうことには慣れっこらしくあっさりかわしていましたが、正直怒っているのはわかります。私だって年齢をネタにされるなんて絶対に嫌ですから。 でも、これをきっかけに彼女の身も蓋もない発言は段々とエスカレートしていきました。結局、あの年上女性が怒らなかったので大丈夫だと思ってしまったのでしょうね。そのままのテンションで続けていたところ、職場のお局様からかなり睨まれるようになってしまったそうです。普段は猫をかぶっていたのに、かぶりきれなくなったのでしょう。これも一種の病気なのかもしれませんが、一緒にいる人間からすると本当にヒヤヒヤしますね。

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腸がちぎれる

【漢字】腸がちぎれる 【読み】はらわたがちぎれる 【意味】腸が裂けるくらい辛い思い。 【例文1】恩師の危篤の知らせに腸がちぎれる。 【例文2】恋人にフラれて腸がちぎれる。 【例文3】50になる独身の息子の将来が腸がちぎれる思いだ。 叔母との別れを思い出すと、腸がちぎれるように辛くなります。叔母は派手なうちの母とは違い静かで穏やかなタイプの女性でした。生涯独身のままで、うちの母親はシングルマザーだったのでよく私達の面倒を見に来てくれたものです。手作りの絵本をくれたり、習い事には専用のバッグを縫ってくれたりと母親としてはすごく理想的な人だったと思います。私も他の兄弟姉妹も、みんな叔母がすごく大好きでした。 しかし、私が高校生の時に叔母は交通事故で亡くなりました。私達にとってはすごく大切な人だったのですが、地味で静かな性格だった叔母は派手なうちの親戚の中ではかなり浮いていたみたいです。お葬式の時に笑っている人もいました。特に親しくもない人間が死んだ、程度に思っていたのだと思います。これが本当にショックでした。 一番ショックだったのは、そういう叔母のことを何もわかっていなかったことです。高校生になったのに、人の痛みはわかるようになっているはずなのに、叔母の立場や痛みなんて何も気にせず、ただずっと甘えていました。このことに気付いていたら、何かが変わっていたのかもしれません。こうして思う度に、ずっと私は腸がちぎれるように辛くなるのです。 腸がちぎれる。腸と書いて「はらわた」と読むのですね。耐えがたい悲しみを例えた言葉です。ただ悲しいと言うより、怒りながら泣き叫んでいる姿を想像しました。似たような言葉に「断腸の思い」があります。子どもの頃に絵本で知りました。 船で旅をしている男達が、とある島に上陸します。そこには多種多様の動物が暮らしていました。男達は子猿をペットにしようと船に乗せます。年配の人は「可哀想だから返してやりなさい」と注意するのですが、若者達は聞く耳を持ちません。 船が出ると、我が子が居なくなった事に気づいた母猿が追いかけて来ました。それを見て爆笑する男達。やがて、母猿が船に飛び込んで来ます。しかし、ピクリとも動きません。 見ると母猿の腹はやぶけ、腸が飛び出していました。年配者が言います。「おまえ達が遊び半分でやった事は母親にとって、とても辛い事だったんだよ」と。若者達は自分達の愚かさを反省して母猿を手厚く弔いました。 いきなり我が子をさらわれたら、それはショックでしょう。例え冗談のつもりでも、さらわれた側からすれば許せません。イジメにも同じ事が言えます。例え虐める側からすれば遊びのつもりでも、虐められている側からすれば苦しいものです。

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