針のむしろ
【漢字】針のむしろ 【読み】はりのむしろ 【意味】非常につらい状況にいる。 【例文1】30年ぶりの同窓会に出席したが、全員既婚者で幸せそうで俺は独身。針のむしろだ。 【例文2】経営が悪化して針のむしろ。 心がいとときも休まらない環境を「針のむしろ」と表現しますが、それがたとえ数時間だけの短い期間だけでも程度によっては気力・体力をゴリゴリと削ってくれます。 特に仕事で大失敗をしでかしてしまったときの状況など、まさに針のむしろと表現できるでしょう。上司は激怒、取引先には平謝り、帰ってきたら上司の説教、同僚からの援護など一切なしと、四面楚歌とは言いませんが、孤立無援、この世の地獄とも思える状況が作り出されます。 顔だけ神妙にして、内面の心は豆腐や糠のごとくにして責め苦を受け流せれば、ノーダメージで済むのですが、小心者にそのような芸当が出来ようはずもありません。客からボロクソに言われ、上司はそれをさらに増幅して言い、ライフポイントはゼロどころかマイナスになりそうです。下手な言い訳も出来ず、逃げることなど尚更に出来ず、身動き一つとれずに責めを受けるこの状況、針のむしろのほうがまだ楽なのではないかとすら思えてきます。 そういえば、ハフォーマンスで針だか釘だかを一面に生やした上に裸で横たわるというのを見たことがあります。均等に力を分散させれば痛くないし怪我もしないというのは理屈では分っていても目の前で実演されると結構な不思議でした。そうしてみると、針のむしろという言葉はいささかながら足りないようにも思えます。我が上司の説教は、適確にダメージを狙ってサクサクと突き刺さってくるのですから、痛くないなど気休めにも言えないのですから。
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