tedukurikotoba (2563)

一頭地を抜く

【漢字】一頭地を抜く 【読み】いっとうちをぬく 【意味】人より頭ひとつ抜き出て優れている。 【例文1】彼女は小学校の頃から一頭地を抜いて成績が良い。 【例文2】一頭地を抜いて泳ぐのが速い。 沢山いる中で一際他より抜きん出ている事を「一頭地を抜く」と言い、同意語で「群を抜く」というのがあります。一頭という位ですから、他の人より一つ飛び抜けて先を行っているのであり、リードしている者の独断場でもあります。「彼の小説は一頭地を抜く」や「その身体力は一頭地を抜いている」など、特に優れた人物に対し送る称賛なのです。そういう人は常に人の前を行き、決して他にその地位を脅かされる事はないでしょう。人の前を行くのが宿命であり、余程の大器が現れない限りその人の王座陥落は訪れはしないのです。一口に頭が良いとかスポーツが出来ると言ってしまいますが、そもそも秀才の方やスポーツ万能の人は元からそういう資質が備わっており、凡人の努力でどうにかなる所ではないのです。まさに「生まれながらの」才能がそういう方達に備わっているのですから、その上きちんと修練を積まれれば敵う道理などありはしないのです。月並みの表現かもしれませんが、それはもはや定めでありそれをやる為に生れて来たと言われても無理からぬことなのです。誰にでも何かしら向いている事があると思いますし、好きな事で一頭地を抜く事が出来ればこれ程遣り甲斐に満たされる人生はないと思います。

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蟻の歩み

【漢字】蟻の歩み 【読み】ありのあゆみ 【意味】休んだり怠けたりせず、ずっと進んでいく。 【例文1】未熟児で生まれ、蟻の歩みだったが、ようやく人並みに成長した。 【例文2】蟻の歩みで定年退職を迎える。 私の親戚には、とあることを研究している研究者がいます。若い頃から非常に苦労していて、いつもプレッシャーとの戦いだと言っていました。特に派手なことは無くても堅実に着実に研究生活を続けた結果、その集大成の結果が出たんですよね。親戚らしい、とても地味な内容ではあるのですが、その世界においては確かに大きな一歩になりました。そんな彼が座右の銘としているのが蟻の歩みという言葉です。 少しずつでも良いので、怠けない。休まない。ただし、ゆっくりでも良い。休日も研究のことを忘れず、家で出来ることはする。外出中だって常に考えていたそうです。そんな蟻の歩みのような研究生活ですが、気づいた時にはとても大きな結果を出していました。このことは、私にも大きな影響を与えます。 無理に派手なことをしなくても、蟻の歩みでも良いのです。しっかり取り組むこと、まずはそれが一番大切ですよね。そして、気持ちの上でも大きいと思いました。やはり仕事をしていると結果を出そうとして焦ってしまいます。しかし、急がば回れという言葉もあります。最初から結果を出せる人間なんてごくごく限られた話なのですから、今は私も蟻のようにゆっくりとでも、怠けず休まず頑張っています。

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身を寄せる

【漢字】身を寄せる 【読み】みをよせる 【意味】一緒に住まわせてもらうこと。 【例文】老後は長男家族の家に身を寄せる。 私は過去に大きな自信を経験しました。 住んでいた家は倒壊こそしなかったものの、大きな余震が続いましたし、ライフラインが止まってしまったので、とても住める状態ではありませんでした。 しばらく避難所に身を寄せていましたが、人でいっぱいになってきたこともあり、眠れる環境ではなくなってしまいました。 疲労と寒さなどの影響もあり、私は風邪を引いてしまい、これ以上の避難所での生活は無理だと思いました。 実家は私が住んでいたところよりも、さらに震源地に近く、被害が大きかったので、そこを頼るわけにはいきませんでした。 そんな時、遠くの身内に事情を話したところ、身を寄せてもらえることになり、私はすぐに移動をしました。 しかし、道路は地震で寸断されていて、いつものルートでは行けない状態でした。 かなり遠回りをしたルートで交通移動ができたので、私はその経路で遠くの身内の所へ行くことができました。 しばらくそこに身を寄せて、体調を整えることにしました。 余震も少しずつ小さくなってきたこともあり、半月ほどで住んでいた家に戻ることにしました。 私が思った以上に復興が進んでいました。 ライフラインは元通りになり、人々の生活も日常を取り戻していました。 人の力はすごいものだと改めて思いました。 例えばわたしの友人は「わたしは夫婦喧嘩をしても家出する場所がない」と言います。 友人は俗にいう毒親のもとで育ち、結婚を機にようやく毒親から遠く離れることに成功しました。 旦那さんの両親は幸いとてもいい人らしく、いい親子関係を築いています。 でも、そんな素敵な両親から生まれた旦那さんとて、イライラすることもあるし、もちろん喧嘩をすることもあります。 そんな時の課題が身を寄せる場所がないということ。 「なんだよそんなの、いつでもうちに来りゃいいじゃん!」とは言っても友人も気を使いますよね。 見たいテレビも見にくいし、寝たい時間も起きたい時間もあるだろうし・・・。実は友人だからこそ気を使うんですよね。 でも実家には帰りたくない、だからといっておばさんがネカフェ、マックはないよなぁ・・・ カプセルホテルもなんだかなぁ・・・ でも先日そんな時の対処法に結論が出ました! そんな時はちょっとだけへそくりを持ち出して、一人旅です! ビジネスホテルでもいいし、泊まってみたかった高級ホテルや高級旅館に宿泊して、その土地の美味しいものを食べて、その土地の絶景を眺めると喧嘩したことなんてどうでもよくなるし、いいリフレッシュとなります。 でも本当は簡易的な公的な避難所があればいいのになぁとも思います。

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尻切れとんぼ

【漢字】尻切れとんぼ 【読み】しりきれとんぼ 【意味】中途半端に終わること。 【例文1】自力でログハウスを作っていたが、尻切れとんぼで後は業者に任せた。 【例文2】結局は尻切れとんぼで業者任せになる。 むかしむかし小学生の頃、いつも一緒にいた友達がいました。 名前はとも。ともとは学校でも休みでもいつも一緒で、家族同士も仲が良く、泊まりに行ったり泊まりに来たりを繰り返し、ホームパーティーをしたりととてもいい関係性を築いていました。 とももいい奴だったけど、わたしはなによりとものお父さんとお母さんが大好きでした。 ともんちに行ったらたくさん笑いました。 お父さんもお母さんもデコトラに乗っているともんち。 肉じゃがが美味しいともんちが大好きでした。 少し年上のお姉ちゃんは遊び呆けてあまり家にいなかったけど、留守のお姉ちゃんの部屋にこっそり入ってメイク道具で遊んだりするのは密かな楽しみでした。 でも、肉じゃがよりもお父さんのネタ披露でも、お姉ちゃんのメイク道具をこっそり拝借することよりも、もっとともんちでのお泊まりで楽しみなことがありました。 それは、ドライブです。 深夜のドライブはいつも通っているお馴染みな道も、昼間とは全く違う表情をしていて、非日常でとてもワクワクしました。 いつもの埠頭近くになるととものお母さん曰く「尻切れとんぼ」と頻繁にすれ違うようになります。 トラックの荷台部分がとれた状態の運転席部分だけの車輌をとものお母さんは「尻切れとんぼ」と言います。 それがとももわたしもおかしくて深夜で変なテンションなのもあり、おしっこが漏れそうなくらい大爆笑しました。今でも「尻切れとんぼ」を見るとともとともの家族を思い出します。

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毀誉褒貶

【漢字】毀誉褒貶 【読み】きよほうへん 【意味】誉めたりけなしたりする。 【例文1】運動部の監督ともなれば試合結果によって毀誉褒貶だ。 【例文2】気分屋で毀誉褒貶だ。 社会人になったばかりの頃は、とにかく周りからの評価が気になりました。元々人からどう見られるのかがすごく気になるタイプで、そのことでひどく悩んだこともあります。能力が違うのですから当然のことなのに、出来る同期に嫉妬してしまったり。心の中はいつも醜い気持ちでいっぱいでした。人によく見られたいという気持ちに取り憑かれていました。家庭環境によるところが大きいのですが、社会人になってまでそれに左右されてしまうのがとても詳しかったです。 毀誉褒貶に左右されない心を得ることができたのは結婚してからですね。年下で、本当に駄目なとこばかりの男性です。仕事も続かないし、家事も苦手。でも、私が落ち込んでいる時にはいつも優しくしてくれました。周りからするとヒモに見えるかもしれません。しかし、主人もまた色々な悩みを抱えています。自分なりに頑張った結果なんです。 そう考えてみると、私はできなくても主人を怒ったりはしません。努力した結果だとわかっているからです。では、私はどうなのか。私だって努力した結果なのだから、そこまで自分を恥じなくても良いのではないかと。そう考えられるようになってからは毀誉褒貶に左右されなくなりました。今は二人とも自営業で頑張っています。

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