tedukurikotoba (2563)

蟻の這い出る隙もない

【漢字】蟻の這い出る隙もない 【読み】ありのはいでるすきもない 【意味】ほんのわずかな隙もないほど厳重である。 【例文1】娘の住まいは蟻の這い出る隙もないほどセキュリティ万全がいい。 【例文2】蟻の這い出る隙もないほど熱々カップルだ。 トランプ大統領が2017年11月5日に初来日しました。夜になると銀座のうかい亭で安倍総理と夕食をしたのですが、そのときの警備が蟻の這い出る隙もないほど厳重でした。近くにコンビニがあって個人でも生放送を中継しようと試みた者がいましたが、警察にコンビニの入り口を封鎖されて客が10人ぐらいいたにも関わらず誰も外に出ることができませんでした。車も通行止めで上空には警察のヘリコプターが飛んでいました。そんな蟻の這い出る隙もない状況の中、トランプを乗せた車が登場してきました。マスコミも大勢いましたが、少し離れた所でバリケードが敷かれていて、それ以上前に進むことはできない状況でした。ただ気になったことが一つあって、ネット中継を見ていたときに、蟻の這い出る隙もない道路のはずなのに一般の人が横切るのを何回か見ました。通行人なんだろうけど意外と普通にトランプが食事している建物のそばまで来れてしまうんだなと思いました。ネットでは警備がザルなんじゃないかというコメントもあったほどで、こうなると蟻の這い出る隙もないとは言えないのかなと思ったりもしました。トランプ大統領は何事もなく無事日程を終えて次の訪問先へ向かいましたが、アメリカの警備の方が蟻の這い出る隙もないほどだったなと思いました。

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見切り発車

【漢字】見切り発車 【読み】みきりはっしゃ 【意味】満員になったところで乗客を見切って発車することから、議論が不十分なまま決定が下る。 【例文1】企画会議が見切り発車で納得がいかない。 【例文2】結論がでないまま見切り発車する。 見切り発車はこの先の事が明確では無いケースであっても、物事を決断したり実践するケースにも使用されます。 けれども、そういったことを現実の上でこなすのには、それなりの理由があります。 データとかが十分にないけれど、とりあえず試してみようとするのは見方によっては確かに無謀という一面もあるかもしれません。 それでも、目標を達成させるために見切り発車ができるというのは勇気がある場合になります。 でも、いくら勇気があってもチャレンジできるのは成功を信じてるからだという気がします。 見切り発車のいいところは、物事に対する取り組みが迅速ということです。 状況次第では、考えるケースもあるでしょがそれでもそちらの方が良さそうです。 実際に成功者の人達は、よく「行動してから考える」みたいですし、なかなか理にかなった方法ともいるのでしょう。 ただ自分自身に置き換えてみると、まだまだ見切り発車の常連者ではないですし、反対に「石橋を叩いて渡る」タイプです。 なので、今後はもうすこし、そのことわざにハマってる状態から脱出していくのを課題にします。 それを続けていき、論議を十分にしなくても決定や実行がナチュラルに出来るのが理想です。 慣れるまでは、ちょっとは思い切りが入りそうですが慣れると問題ないでしょう。 見切り発車で結論が出ないうちに、動き出してしまうことがあります。 しかし、時にはそれが有効になることもあります。 動き出しながら次の手を考えることで、わざわざ最終結論を待たずとも動き出すことができるでしょう。 それを考えると、なるべく早く行動したほうが良いのではないかという気がしてきます。 ぐずぐずといつまで考えてもラチが明かないこともあります。 思わぬアイデアは動いている時や、別のことをやっている時、またはリラックスしている時などに浮かびやすいようです。 机の前で考えていても、良いアイデアは浮かびにくいものかもしれません。 会議を長引かせても、時間が過ぎて行くだけで、一向に良いアイデアが生まれないのに似ているような気がします。 フットワークが軽い人は、ともすると見切り発車になりやすいのかもしれません。 頭で考えるよりも先に体が動いてしまっているからです。 それを考えると、私もそうかもしれません。 じっくり考えて結論を出すこともありますが、ある程度考えても良いアイデアが浮かばない時は、とりあえず何かをやってみることにしています。 そうすることで、別のもっと良いアイデアが浮かんでくることもあります。 見切り発車をして上手くいかないこともあります。 しかし、早めに行動しているわけですから、それを修正する時間は十分にあると思います。

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尻に火が付く

【漢字】尻に火が付く 【読み】しりにひがつく 【意味】切羽詰まった状態をいう。 【例文1】原稿の締め切りが迫って尻に火がつく。 【例文2】経営難で尻に火が付く。 夫と息子との三人暮らし、よくまあこれだけ性格、タイプの違う三人が暮らしているなあ、と我ながら感心する事が多いのですが、どちらかというと夫と息子が似ているので、私が変わり者扱いされる事が多いのが気に入らない点です。私は物事をプランニングして、段取りの通りに動くのが好きで、うまくいった時に喜びを感じるタイプなのですが、夫に関していうと、段取りなし、気分次第、超マイペース。その為に色んな事に間に合わなかったり、余計な出費になったりかえって時間がかかったという事は日常茶飯事。息子はというと、まだ小学生なのにある程度マイペース、そして段取りが大嫌いで、私に段取りされるのも大嫌いなのです。そんな息子も毎日学校からは宿題があり、テストもあるので勉強しないわけにはいかないのですが、とにかくやらない。結局はやるのですが、ギリギリまでやらない。宿題やテスト勉強だけではなくて、何事も尻に火が付いてからしかやらないといった感じです。そして時間に追われて焦って泣いて反省して、の繰り返し。次からはちゃんと早めにやるから、と言っても結局は同じことの繰り返しばかりです。時間に余裕を持ってやり始めなさいとか、動きなさいと何度言ってもダメなので、もう個性と思って諦めつつあります。 自分の怠惰な行いで、やるべき事が疎かになり時間が残り少なくなる事を「尻に火が付く」と言います。使用法は「夏休みも残り僅かだが、宿題が全く終わっておらずいよいよ尻に火が付く」や「遊びにかまけて仕事が一向に進まず、納品日が近付き尻に火が付く」となります。一般的には怠けていた付けが後になって廻って来て、その時になって慌焦る様子を表現しているのです。火事の時に急いで逃げないと焼け死ぬ危険が迫っているのに火中でのんびりとしていて、それこそ尻に火が付いて慌てて逃げようとしても時既に遅しとなるのは必至なのです。後で慌ててあたふたする心情が尻に火が付くであり、何事も日頃の行いが大事という訳です。尻に火が付いた状態で何かをやろうとしても注意力が散漫になり、余計に悪い結果を齎す可能性が大きくなるだけです。人間どっしりとした気持ちで物事と向き合えば、少なくとも最悪の結果に結び付く事は少ないと思います。穏やかな心でいる事が、自ずと良い結果への道を見い出せると思うのです。のんびりと構える事が全て駄目とは言いませんが、あまりにのほほんと構えてやる事をやらずにいては後々後悔する事に繋がりかねません。急いては事をし損じると言いますし、慌てずに事が出来るようまずは気の持ちようが大事となります。

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清水の舞台から飛び降りる

【漢字】清水の舞台から飛び降りる 【読み】きよみずのぶたいからとびおりる 【意味】思い切って大きな決断をする。 【例文1】清水の舞台から飛び降りる思いで50万円のバッグを買った。 【例文2】清水の舞台から飛び降りる思いでマイホームを建てる。 典型的な安物買いの銭失いで、セールや見切り品という言葉に弱いです。 当然お金はたまらないし、家のなかは不用品であふれかえってます。着ない服はもったいなくて処分できないし、賞味期限切れの食べ物も台所を占領してる始末。 これではいけないと、欲しいものリストを書くようになりました。効果があったので、紹介します。 月間ブロックタイプの手帳の升目に、欲しいものと値段を書きこみます。 品目は問わないので、卵150円の隣に、春物ジャケットが並んでいたりします。卵や乾電池のように、日々消費したものは、升目を塗り潰していきます。 残るのは、まず、急を要しない手頃な値段の日用雑貨です。一番無駄遣いに占める割合が大きいものです。ショッピングサイトで見かけて、なんとなく気になっていた食器などは、日を置けば頭が冷めて興味が無くなります。これも、別の色で塗り潰します。 そして、店頭で見かけても衝動買いできないような、高価な商品が残ります。 いくつものサイトを巡って、値段を比べます。ため息をつきながら、諦めるのか、買うならいつ買うのか一人会議をします。 そういう過程を経て、実物を見て、清水の舞台から飛び降りるつもりで買ったものがあります。 限定品の万年筆です。食費一年分でした。 万年筆を使う機会は、そうそうありません。ふだんはボールペンで事足ります。 でも、毎日数行、手帳にこの万年筆を使うとき、満ち足りた気持ちになります。今の自分には贅沢な持ち物だけど、持ち主にふさわしい品格は持とうと、背筋が伸びるのです。 自分にとっては、とてもよい買い物でした。これからも、無駄な出費はおさえて、自分を高めてくれるようなものを求めようと思っています。 イマドキの人は使わない言葉だと思いつつあえて言いたいピッタリの言葉、この度「清水の舞台から飛び降りました」やっと念願のマイホームを購入したのです。結婚した時に夫は貯金ほぼゼロ、私は母の残した遺産がちょっとだけ、という状態でした。夫が以前から住んでいた賃貸マンションでスタートした二人の暮らし、周りの環境も良く駅も近くて便利な場所だったのと、夫にとっても住み慣れた家で居心地よく暮らしていました。ただし問題は家賃を払い続けるという事で、当たり前ですがいつまでたっても自分の家ではないわけです。それに間取り的に子供が生まれたら狭いよね、という話で子供が出来たら引っ越そうという話はしていましたが、実際子供が生まれてからもズルズルとその家に住んでいたわけです。ちょうどそのころ夫の周りで家を買う人が数名、私の周りにも数名、さすがの夫も一念発起して家探しを始めたのですが、やっぱり良い場所、良い広さは高い。でも息子の為には良い環境を手に入れたいし、妥協はしたくないと思い探す事1年、やっと理想の家が見つかったのです。夫にしても私にしても生まれて初めての大きな買い物なので、迷いに迷いましたが、二人で手を取って清水の舞台から飛び降りる事に決定。ローン生活がスタートしましたが、新しい家に大満足しています。 「清水の舞台から飛び降りる」とは、大きな決断を思い切ってすることのたとえで、「清水」は京都市東山区にある清水寺のことで、ここには高い崖に作られた舞台があります。江戸時代、この舞台から飛び降りて生存していれば願い事が叶うという願掛けがあったことから飛び降りる人が後を絶たなかったと言われており、飛び降りると生きて戻れるかわからないけど、という舞台の上に立ち身を投げようとする人への気持ちが語源となっています。実際に234人ほどの人が飛び降りたとされていて、その内生存した人が85.4%だったと言われています。現在よりも木々が生い茂っていてクッションがわりになった事が生存できた原因だと考えられています。 使い方としては「高価なアクセサリーを清水の舞台から飛び降りる気持ちで購入した。」「清水の舞台から飛び降りるつもりでチャレンジしよう。」といった使い方をします。 私は社会人2年目の時、仕事にも慣れお金も貯まってきたことから車を買うことにしました。始めての大きな買い物だったので印鑑を押すときは清水の舞台から飛び降りる気持ちでした。やはり高い買い物なのでたくさん悩みましたが車が無いと不便なので今では思い切った決断してよかったと思っています。

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かわいい子には旅をさせよ

【漢字】かわいい子には旅をさせよ 【読み】かわいいこにはたびをさせよ 【意味】我が子を大事に思う気持ち。可愛い我が子だからこそ、親元を離れて辛い経験もして成長してほしいという願い。 【例文1】社会人になるとかわいい子には旅をさせよう。 【例文2】かわいい子には旅をさせたら、我が子が一段と頼もしくなった。 かわいい子には旅をさせよとは我が子を思う親の気持ちで自立するには親元を離れて人生経験を積んだ方がいいという教えです。 実際はどれくらい早いうちから親元を離れて自立している若者がいるのでしょう。 地元を離れ県外の学校に通う学生もいるでしょうし、働きに出た若者もいることでしょう。 わたしはというと地元の企業に就職したので、家を離れることはありませんでしたが毎月2万円を生活費として両親に渡していました。 結婚してからは、家を出て夫と生活を始めました。子どもが生まれそれはそれは可愛いもので本当に目の中に入れても痛くないほど可愛い子どもたちでした。そんなかわいい子どもを自ら辛い現場に送り込むことなんてできないと思っていました。やがて成長して反抗期を迎え対応が難しくなってきました。親なんていなくても生きていけるとまで豪語されました。なんとか1年間我慢して乗り越えました。高校を卒業するとあれだけ豪語したにも関わらず、職について帰宅すれば暖かい部屋でご飯が待っている、お風呂もすぐに入れる状態である生活に慣れてしまったせいか私が不在になると洗濯物がたまった状態でも知らん顔。 まさにかわいい子には旅をさせよです。これではいけないと思いきってひとり暮らしを提案しました。長男も少しは独り暮らしに憧れていたようで敷金がたまり次第、アパートを借りてみると言いました。長男はただ口うるさい親から離れたいだけだと思いますが、一度旅してみないと親のありがたみは一生わからないはずです。 私が女の子の一人っ子だったので、両親からしたら色々と心配だったとは思うのですが、自分の選択肢が出てきた高校入試から短大、就職、留学、再就職まで全く口を出す事もなく、全て私のしたいようにさせてくれてきた両親。特にせっかく新卒で入った大手の商社を3年でやめて海外留学をする!と宣言した時にはかなり戸惑いはあったと思うのですが、まず意見をしても私が聞かないのであきらめていた部分も大きいとは思いますが、結局は私の意見を尊重してくれていました。母に言われたのは「お父さんはかわいい子には旅をさせろ、っていう諺があるくらいだから、貴女に任せるけど、お母さんは死ぬほど心配しているよ」という言葉でした。結局留学は諸事情から1年に短縮され帰国しましたが、その時の経験がのちの再就職にも、そして将来の夫に出会うきっかけにも繋がっていたので、快く送り出してくれた両親にはとても感謝しています。いま一人息子を持つ母になり、私は両親のようにできるかな?と思った時に実はちょっと自信がなかったりします。息子が「ちょっと海外に数年行ってくる」なんて言い出したら心配でついて行ってしまいそうです。そう思うとよく一人娘の私を海外に出してくれたなあ、とあらためて有難く思うのでした。 子供がまだ小さかった頃、家族旅行によく行きました。 新幹線や飛行機に乗って、いろんな景色を見て、いろんな美味しいものを食べて、その土地の匂いや気候を感じて、様々な名所で歴史に触れる。 それは全て家族で共有できる思い出となり、未だに子供たちが帰省すると家族旅行をした時の話題になったりします。 上の子供は家族旅行がきっかけとなり、航空業界に就職しましたが、高校生の頃、アルバイトをして貯めたお金で一人旅に行きたいと言われたことがありました。 行き先は家族で何度も行った京都だと言います。 受験を控え、お参りに行きたいと言うのです。 男の子とはいえ、まだ高校生。 悩みましたが、大阪に親戚もいるため、思い切って一人旅を許可することにしました。 かわいい子には旅をさせよ、です。 受験前で思っていた以上に追い込まれていたようで、一人旅から帰ってきた息子は憑き物が取れたようにスッキリした顔をしていました。 楽しそうに一人旅の思い出話をしてくれる息子を見て、一人旅前よりひと回りもふた周りも成長したように感じたし、かわいい子には旅をさせてみるもんだと実感しましたし、その時もらったお土産の練り香水は未だにリピートして愛用しているぐらいお気に入りです。

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