tedukurikotoba (2563)

眼光紙背に徹す

【漢字】眼光紙背に徹す 【読み】がんこうしはいにてっす 【意味】紙の裏まで見通すたとえから、意味や解釈の他にも語句の深い意味まで読み取ること。 【例文1】眼光紙背に徹した厳しいチェックが何度も入り、ようやく事業計画書が完成した。 【例文2】彼女は洞察力があり眼光紙背に徹す。 私は「眼光紙背に徹す」という言葉を聞いたこともありませんでした。 気になって調べてみると、書物に書いてあることについて、表面上だけではなく真意を汲み取ることのたとえという意味で、読解力があることについて使われているようです。 「行間を読む」という言葉に類似している意味だと知りました。 これを聞いて真っ先に思い出したのは、学生時代の国語の授業でした。 先生に「この時の登場人物の心情について班で考えて発表して下さい」と言われた時、当時の私には理解ができませんでした。 というのも、学生時代の私は超真面目な堅物だったため、そこに書いてあることしか理解しようとせず、眼光紙背に徹すことができなかったのです。 「だって書いてないんだからそんなの想像しようがないじゃん」というのが私の口癖でした。 しかし、こういった授業は、その時は何の役に立つんだろうと思っていても、知らず知らず社会人として生活する上で役に立っているように思います。 現に、昔は表面上しか汲み取れなかったことが、自然とその意味について考えられるようになりました。 「眼光紙背に徹す」というのは、社会人として社会に馴染む上で、重要なスキルの一つであるように思いました。

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一敗地に塗れる

【漢字】一敗地に塗れる 【読み】いっぱいちにまみれる 【意味】二度と立ち上がれないほどの敗北を味わう。 【例文1】スキャンダルが原因でオファーがなくなり一敗地に塗れる。 【例文2】不祥事が発覚して一敗地に塗れる。 以前働いていた会社で、とてもお世話になった先輩がいます。上昇志向の強い方で、だらけているとよく怒られたものでした。その先輩、実は社内のコンペで後輩に対して一敗地に塗れる経験をしてしまったのです。確かに先輩の得意分野ではなかったかもしれませんが、後輩の案はみんなが感心するほどによく出来たものだったのです。そのため、先輩も頑張ったのですし今回は仕方がないのでは?というのが周りからの意見でした。しかし、先輩自体はそれを許すことができなかったんですよね。 先輩はその後すぐに転職することになります。しかし、一敗地に塗れることで新しい道へ行った先輩の考えは、周りが想像するものとはちょっと違っていたんですよね。先輩曰く、今まで天職だと思っていた仕事だったけれど、本物の才能を持つ人間には全くかなわなかった。自分は何でもある程度出来る人間だからこそわからなかったのだと思うと仰っていました。これはプライドの問題ではなく、真実だと思います。実際、何をやっても上手に出来る方でしたから。だからこそ、自分にも何かしらの才能があって、それを活かす場所があるのではないかと思ったのが転職のきっかけだったそうです。 今は天職に出会えて本当に満足しているそうですから、人生どう転ぶかはわからないものですね。

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暗礁に乗り上げる

【漢字】暗礁に乗り上げる 【読み】あんしょうにのりあげる 【意味】思わぬところで障害が出て計画が阻まれる。 【例文1】合コンの終盤にイケメン登場で暗礁に乗り上げる。 【例文2】ダイエット中、ケーキの差し入れがあり暗礁に乗り上げる。 思わぬ事象が発生してしまい、物事がうまく進まない様子を、暗礁に乗り上げるといいます。 例えば、契約交渉において、予期せぬ条件が提示された場合や、うまく物事が運べていたにもかかわらず、最終の局面において、上司やそのうえの方がちゃぶ台をひっくり返すような発言により、案件がストップしてしまうことなど、世の中には暗礁に乗り上げるケースが多々あります。 私も仕事上の案件を遂行している中で、直属の上司からのお墨付きをもらったものの、部長やその上の方からの駄目出しを食らった場合、その後はうまくことを運べす、暗礁に乗り上げることがあります。 いわゆる挫折のようなものに似ていますが、一旦暗礁に乗り上げてしまうと、なかなか元の軌道に戻すことはできません。 したがいまして、このような局面に陥った際には、打開をする目的として、気分転換をお勧めします。 例えば、運動をしてストレスを発散させることは大変良いことですし、好きなことに没頭するのもよいですね。 このように、気分転換をすることで、今まで見えていなかったことが、すぐに現れはじまるようなこともありますし、アイデアがたくさん浮かんでくる場合もあります。 暗礁に乗り上げれは、乗り上げるほど、気分転換をして頭を整理すべきです。 会議で議論が暗礁に乗り上げるのは日常茶飯事、といった方も多いのではないでしょうか。密閉され、人口密度が高い空間で汲々として話し合っていては、良いアイデアは生まれてきません。 まずは基本的なことですが、休憩を取ることです。議論が進まなくなったら、長めの30分くらいの休憩をとって各々が瞑想したり、外に散歩に行ったりすると良いでしょう。脳がリラックスして、全く仕事とは関係ない楽しいことを考えたりしているうちに良いアイデアがぽんと浮かんだりするものです。 次に、ブレインストーミングをするのもおすすめです。ブレインストーミングとは、議題に関連する単語やそれにまた関連する単語をどんどん紙に図式化していくというものです。思考を図式化すると今まで気がつかなかった視点に気づくことができます。絵を描いても構いません。作業自体に没頭して脳がリラックスするのもアイデアを生み出す土壌となります。 そして、対立した2つの意見がまとまらない時は多数決よりも折衷案を作ると良いです。多数決にすると少数派に不満がのこり後々プロジェクトを実行するときに協力が得られない可能性があります。考え方次第で、どちらかを選ばなければいけないと頑なになる必要はありません。 会議を円滑に進めるコツを試してみてください。 私が働いているのは、中小企業の建設業です。 建設業は業界的に、企業理念などが浸透しにくい業種。 なぜなら、会社にいる時間が短く、工事の為に色々な場所に行くことになるからです。 その為、会社に対する帰属意識は低く、自分の給料や仕事内容の事を一番に考えます。 しかし、この状態は良いとは言えません。 帰属意識がなければ、会社の永続に支障が出ます。 自分の事ばかり優先する社員が増えると、新人育成や、マネジメントに目を向けない社員が増えていきます。 このままではいけないと思った経営陣は、企業理念を深める為、クレド作成を試みます。 私はそのクレド作成の担当を任されることになりました。 当時私は入社して間もないころでしたので 「周りに助けてもらいながらやっていこう」 と思っていました。 しかし、現場の状況は想像以上に悪く 「技術がウリ」の会社には到底思えませんでした。 工事に出ればクレームの嵐。 社内では携帯ゲーム。 身だしなみは高校生のような金髪、乱れた服装。 クレド作成以前の問題だと感じました。 まず 「経営理念」って何?と言われるレベルです。 クレド作成の意義を説明するのに、どれくらい時間がかかるか見当もつきませんでした。 こうして私のクレド作成計画は暗礁に乗り上げる結果となりました。 今は、新入社員を普通の社会人になれるよう、教育しているところです。

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見様見真似

【漢字】見様見真似 【読み】みようみまね 【意味】誰からも教わらず、人の行動や物を見て真似て習得する。 【例文1】母の料理を見様見真似で作ってみた。 【例文2】見様見真似でダンスを覚えた。 英語をいくら学習しても覚えられないときは、外国人がしゃべってるのを見様見真似でやっていくと短時間で話せるようになります。海外旅行をしたらわかると思うのですが、日本語がどこにも見当たらないのです。全部その国の文字で書かれていますし、会話も全部その国の言葉です。日本料理店やおみやげ店で日本の物を扱っていれば日本語に触れることはできますが、そこを離れてしまうと日本語は姿を消してしまいます。日本を離れて1週間海外で暮らしていると、だんだんと見様見真似で会話が理解できるようになってきます。学校で習っていた文法とか単語なども自然と身に付いてきます。勉強しようと思わなくてもその国の風土に合わせて生活をしているだけで覚えてしまうものです。スポーツ選手などが長期間に渡り海外に遠征に行くと、英語がペラペラになることがありますが、語学を勉強しないでも見様見真似だけで覚えていけるものなのです。日本にいて英語を上達しようと思ったら、外国人がいる英会話スクールに通うと発音を見様見真似で正確にできるようになるので、会話を楽しめるようになります。外国人の子どもも英語を勉強しなくても自然と話せるようになっていくわけですから、無理矢理に覚えようとするのではなく、外国人の話してるのを見様見真似で見ていくと早く英語が上達するようになっていきます。 私が携帯デコに興味を持ったのは、自分の携帯をスマホに変えた時です。毎日使うスマホを可愛くデコレーションすれば、豊かな気持ちになれるだろうと思って携帯デコの練習を始めました。 最初はショッピングモールで屋台のようなところで携帯デコをしている職人さんを観察したり、作品を見たりして異様見真似でやっていました。材料も100均で買ってきたシールで、デザインも単純なものでした。100均にはデコシールが充実していて、大きな宝石のようなパーツも多々ありました。バラやスイーツを型どったパーツも重宝しました。高価なデコセットを買わなくても、100均で十分満足できるものができました。ピンセットも接着剤もあります。 しかし、やっているうちに100均の品質では我慢できなくなり、手芸店でパーツを買うようになりました。やはりカットの精度が良く、スワロフスキーのようによりキラキラと輝いて見えるものがありました。色の種類も多いのでデザインの幅も広がり、ピンクのバラと白の宝石を使った作品は職場の人に褒められるまでになりました。 今は綿棒ケースや電卓など身近なものをデコレーションするのにハマっています。あわよくば将来お店を持ちたいとさえ思っています。

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思慮分別

【漢字】思慮分別 【読み】しりょふんべつ 【意味】道理をわきまえ物事を正しく判断する。 【例文1】思慮分別ができる彼女に決定を委ねた。 【例文2】いい大人が思慮分別もつかない。 発明家は閃きでアイデアを得ていますが、思慮分別の時間が一般の人より長いのが特徴です。普通の人であれば生活に追われてしまい、忙しい時間があっという間に過ぎていき、また明日が来るというサイクルを送っています。思慮分別に時間をかけるということはあまりしません。しかし歴史に名を残す発明家というのは、思慮分別にだいぶ時間をかけています。閃こうとするよりも常に問題点を考えていて、どうやったら今より改善していくのかということに時間を使っています。そのとき閃かなくても思慮分別したことで、あるときふっとアイデアが湧いてきます。思慮分別をしないで毎日を過ごしていると、物事を浅くとらえがちになるので閃きは起きてきません。その辺が凡人と発明家の違いなんだろうと思います。仏教でいえば思慮分別をするときというのは、瞑想しているときです。特に意識して考えることもしないわけですが、いろんな思いが頭の中を巡ってきたときに、何が良かったのか悪かったのか善悪を判断しながら考えていきます。思慮分別が自然にできるようになると頭の中が整理されてくるので、物事の判断が的確に捉えられるようになってきます。人間関係でもギクシャクしなくなるので、たまには思慮分別する時間を作ってみると世の中の見方が変わってきます。

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