tedukurikotoba (2563)

閑古鳥が鳴く

【漢字】閑古鳥が鳴く 【読み】かんこどりがなく 【意味】商売で人や客がおらずさびしい様子。 【例文1】住民が都心に出て行き商店街は閑古鳥が鳴く。 【例文2】過疎化が進み閑古鳥が鳴く。 「閑古鳥が鳴く」というのは一般的に意味も知られていると思いますが、元々は閑古鳥、つまりカッコウの鳴き声が人里離れた場所ではもの悲しく聞こえるから、というのが由来とされています。 行列に並ばないと入れないような大人気のお店がある一方で、閑古鳥が鳴くような寂れたお店がある、というのは仕方のないことかもしれません。 人が集まらない理由は飲食店であればそもそもの味の品質、外観、プレゼンテーション能力の不足など、一つに限定することはできません。 しかし、中でも味はピカ一なのに、広く知られていない、つまりプレゼンテーション能力がないばかりに、閑古鳥が鳴いているお店は本当に勿体ないと思います。 地方に行くと、その傾向が顕著に表れているように感じました。 私が旅行先でたまたま利用した飲食店はお世辞にも栄えているとは言えず、閑散としている様子でした。 しかし、海から近いお店であるために、海鮮がとても脂がのっていて、行列に並んででも食べたいくらい美味しかったのです。 老夫婦が経営していて、本当に好きなことやってるだけだから、と本人達は言っていたんですが、世間に知られていないのは勿体ないと思いました。 全国にはそうしたお店が多数あると思うので、閑古鳥の鳴く隠れた名店を紹介するプロジェクトが始まったらいいのに、と思いました。 日本は少子高齢化が進み、現在は高齢化社会ではなく、厳密には65歳以上の老年人口が4人に1人という超高齢者社会となっています。少子高齢化が進むと色んな問題が生じます。例えば「人手不足」という問題が生じます。働き手が慢性的に不足している状態を表現し、GDPの減少を招くと言われています。他にも「空き家問題」が生じたりします。持ち主の死亡により、長年住む人が存在しない老朽化した住宅が増え続ける問題が生じます。 私が直に感じた少子高齢化から生じる問題として、「シャッター商店街」が増え続けていることです。少子高齢化により、人口減少が進み、成り手となる後継者が存在しない、そして、経営者も高齢者となり、店舗が閉店したり、シャッターが下ろした状態の商店街が地方をはじめとした街並みに見られるようになりました。まさにカッコウがの鳴き声が物寂しいと感じさせた状態から生まれた言葉である閑古鳥が鳴いている状態です。 子供の時に外で遊んだついでにお腹を満たすために買いに行ったコロッケやハムカツが売っていた商店街の精肉店がシャッターを下ろし閉店してしまい、物寂しい気持ちになることが最近多くあります。今まさに少子高齢化について真剣に考える時が来たと感じています。

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居ても立っても居られない

【漢字】居ても立っても居られない 【読み】いてもたってもいられない 【意味】ソワソワして落ち着かない様子。 【例文1】合格発表が待ちどおしくて居ても立っても居られない。 【例文2】今日が出産予定日で居ても立っても居られない。 「居ても立っても居られない」とは多く知られている言葉ですが、ソワソワして心が落ち着かない、という意味で用いられます。 私は以前、若い世代なら誰もが共感するであろう、「居ても立っても居られない」体験をしたことがありました。 私はその時学生でアルバイトをしていたんですが、自転車で通っていました。 しかし、恥ずかしい話、途中で転んでしまい、鞄の中身をひっくり返してしまったのです。 アルバイトの時間が迫っていたこともあり、慌てて鞄の中身をかき集めてバイト先に向かいました。 無事バイト先には到着したんですが、私はある重要なことに気付いたのです。 鞄の中に確かに入れていたはずの携帯がないと…! 若い人なら共感すると思いますが、財布と携帯、どちらを落とす方がマシかで意見が真っ二つになるくらい、携帯は大切なものです。 転んだ時に絶対落としたに違いない、と思うと、まさに「居ても立っても居られない」状態でした。 家族にお願いしようにも、家族の携帯番号を把握しておらず、バイト中も生きた心地がしませんでした。 バイト後に探しにいった所、無事携帯も見つかりましたが、その時の心の落ち着かなさは今まで経験したことのないくらい、頭がいっぱいになるレベルでした。

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案ずるよりも産むが易し

【漢字】案ずるよりも産むが易し 【読み】あんずるよりもうむがごとし 【意味】無駄な心配はいらない。始める前は色々と心配事が多いが、実際に始めてみると案外できるものである。 【例文1】そんなに気になるなら案ずるよりも産むが易しで転職してみたらどうだい? 【例文2】一人旅は案ずるよりも産むが易しだ。 「案ずるよりも産むが易し」という言葉がありますが、これは始めるまではあれこれ心配してしまうものの、終わってみると容易くできるという意味です。 元々はお産のことについて言った言葉ですが、転じてこの意味になったと言われています。 私は仕事柄、これを感じることが多々あります。 私は技術職であるため、その場での自分のテクニックが物を言う職です。 そのため、失敗が許されずに担っている責任が重く、大きな仕事の前日は大丈夫かと心配して眠れないことも頻繁にありました。 しかし、いざ当日になって終わってみると、驚くくらい拍子抜けしてしまうことも多いのです。 勿論、自分の事前準備がしっかりしているかどうかも重要なんですが、こういう時はまさに「案ずるよりも産むが易し」という言葉を実感します。 そのため、最近ではこの言葉を座右の銘として掲げているんですが、前日どうしても眠れない時はこの言葉を唱えると、なんだか自信が湧いてきます。 大丈夫、私ならできる、と思うことができ、そのポジティブな気持ちが仕事にもいい方向に繋がるのです。 最近では怖いものがなくなっていき、新しいことにもチャレンジする勇気も出てきました。 言葉の力とは絶大なものなんだなと感じた瞬間でした。 インターネットが当たり前の世の中になって、なんでも事前にインターネットで調べてからじゃないと実行できないという人が増えています。 かくいう私もその一人で、初めての場所に行く時は必ずスマホに地図を保存しておきます。今就職活動中ですが、面接を受ける前に必ず企業の評判を調べます。 しかし、案ずるより産むが易しというように、まずやってみることが重要ではないかと最近思うようになりました。 道は間違えた方が覚えられるし、面接を受けるだけなら企業の評判は関係ありません。受かったら調べればいいのです。 インターネットは便利ですが、何でも調べすぎることで自分で考える力や、資料やインタビューなど他の媒体から情報を得る力が損なわれることを実感しています。 そして、先の就職活動の例のように調べる必要のないことまで調べてしまって大切な時間を奪われている感さえあります。 さらに、職場に溶け込めないなど自分の悩みについて調べるなら、インターネットよりも本や人とと話すことの方が解決策が得られることが多いです。 ネット上で悩みに回答してくれる人は、自分のことをよく知っている人ではないし、専門家でないことがほとんどだからです。 時間を浪費しないためにも、事前にネットの習慣をやめようと思います。

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尻を拭う

【漢字】尻を拭う 【読み】しりをぬぐう 【意味】人の失敗の後始末をする。 【例文1】子どもの尻を拭うのは親だ。 【例文2】尻を拭うのは勘弁。 尻を拭う、もしくは尻拭いをするという言葉はよく使われます。 この言葉の意味は、「人の失敗や不始末への後始末をすること」を言います。 これは会社においてよくあります。 例えば、部下が失敗したことを上司が責任をもって後始末をおこなうことはよくあります。 また、我が子が失敗し、他人に迷惑をかけているのであれば、親として責任をもって対処をすることもあるでしょう。 これは仕方のないことですし、部下はチャレンジして、結果として失敗してしまっているのであれば、上司は快く責任を取って対応を行いますし、ましてや、親と子の関係であればなおさらです。 しかしながら、この尻拭いを当たり前のように考えている人もいます。 例えば、やるべきタスクが漏れていた場合、それを気づいた人がやらないとならない雰囲気があります。 本来であれば、そのタスクの洗い出しを行った人がやるべきなのですが、その人は手を汚したくない一心で避け、知らないふりをして過ごす人がいます。 このような無責任な人が最近多い気がしてなりません。 そして、そういう人に対して、尻を拭う人は決まっていたりします。 尻を拭う人は、「誰もやる人がいないから仕方なくやらざるをえない」という気持ちで対応していると思いますが、なんともいえない理不尽さは否めません。 私は以前に掃除のアルバイトをやったことがありました。 それまでは掃除が正直なところ、あまり好きではなかったので、最低限しかやっていませんでした。 しかし、仕事をきっかけに掃除の大切さを知り、今では掃除をきちんとやるようになりました。 今では掃除は家事の一つとして行うだけですが、それでも細かいところまで目が行ってしまいます。 その為、掃除以外の時間でも見えてしまった汚れがあると、そのつどキレイにしたり片付けたりしてきました。 それが自分の汚したものなら、仕方がないと思えるのですが、家族のものとなると次々とやらなければなりません。 木になるので、ついすぐにやる癖が付いてしまったのですが、そればかりをやっていると、他の仕事の時間を奪ってしまうこともあります。 しかし、それはそれで何とかなっているのですが、一番問題なのは自分が家族の掃除をこまめにやることが、家族の尻を拭っているような気持ちになってしまうことです。 それが過ぎると家事ノイローゼにもなりかねません。 そこで、やり方を変えて、家事も時間を決めて、それ以外はやり過ごすして、後回しにするようにしました。 おかげで時には家族が自分でキレイにすることもあり、自分が家族の尻を拭うという感覚はなくなりました。

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気を失う

【漢字】気を失う 【読み】きをうしなう 【意味】意識がなくなって倒れる。 【例文1】同窓会で飲みすぎて気を失う。 【例文2】頭を打って気を失う。 気を失うというと、貧血などで失神するイメージが強いですが、他の場面でも起こります。例えば、精神的にショックを受けるようなことがあると、気を失うことがあるのです。 子どもが生まれる前のことですが、病院に健診に行ったときに、医師からいきなり切迫早産と告げられました。さらに、その場で入院が必要なこと、今生まれてしまうと子どもに大きな障害が残るかもしれないということも、矢継ぎ早に説明されたのです。それまでは母子ともに異常がなく、至って順調でした。モニターでお腹の定期的な張りが見られたようですが、自覚症状はなし。ですから、医師からの言葉が想定外で、理解できませんでした。 そして、話を聞いているうちに、一瞬気を失ってしまったのです。気を失うほどショックだったのか、それもその場ではよくわかりませんでしたが、後になってから、切迫早産を急に告げられた妊婦さんが結構多いことを知りました。 子どもが無事に生まれてから、あるドラマで切迫早産で入院後、子宮内で赤ちゃんが亡くなってしまうという話を見ました。これこそ気を失うほどショックなことです。もし、出産前にこのドラマを見ていたらものすごく不安になったと思います。でも実際に、このようなケースは起きているのです。妊娠出産は命がけ、無事に健康に赤ちゃんが生まれるのは当たり前ではないということを実感させられました。 私は突然意識がなくなる、所謂「気を失う」という状態がどのように発生するのか、イマイチピンときていませんでした。 しかし、その体験は突然することになったのです。 それはある休日のことだったんですが、父が滅多に料理などしないのですが、その日は気まぐれで蕎麦を茹でてくれました。 私自身大好物だったので、喜んで食べていたんですが、その数時間後、突然目の下がパンパンに腫れて呼吸が出来なくなってきたのです。 元々呼吸器が弱かったのでいつものことかと思い、父親の元に駆け寄ったまでは覚えているんですが、フッと意識が飛んで気を失う、という初体験をすることになりました。 気がつくと病院のベッドの上にいて、何が何だかわからない状況でした。 後々聞いた話によると、駆け寄った私は突然倒れてしまったようで、父が真っ青になりながら病院に運んでくれたとのことでした。 どうやら突然蕎麦アレルギーになってしまったようで、アナフィラキシーショックを起こしたのだろう、と医者からも言われました。 その後一切蕎麦が食べられなくなり、ショックな私でしたが、それ以上に自分がたまたま料理した蕎麦を食べて、目の前で突然気を失った我が子を見た父はトラウマになったようで、それから料理をしている父を見たことがありません。 私のいとこの子供は生まれた直後に水頭症になり、その後遺症として時々てんかん発作を起こして気を失うことがあります。今までに3回救急車で運ばれています。 気を失うたびにいとこやお嫁さんはパニックになっており、見ていて辛そうで何か自分にもできることがあったらしてあげたいという気持ちになりました。 てんかん発作が残ると、将来運転したり危険な機械操作をしたりすることが難しくなってしまいます。しかし赤ちゃんを手術するのは大きなリスクを伴うので、今はそのままにしているそうです。もっと医療が発達すれば、手術によって改善できるかもしれません。 その子は脳の損傷の影響か、今では2歳になるのに歩けません。それでも、保育園ではみんなに助けられ、彼の周りに園児たちが集まってきます。私たち親戚は見守るしかないですが、障害があっても笑顔が素敵でみんなから愛されている姿を見て、この子は将来もいろいろなことを乗り越えていけると確信しました。 よくダウン症の子は純粋で天使のように感じられるという話を聞きますが、まさに彼にも当てはまるような気がします。できないことがあっても、自分のいい面を伸ばして成長していってほしいなと思います。

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