tedukurikotoba (2563)

温故知新

【漢字】温故知新 【読み】おんこちしん 【意味】過去の事を学んで、新しい発見をする。 【例文1】歴史から温故知新を知る。 【例文2】温故知新を祖父から学ぶ。 【例文3】温故知新を受け継ぐ。 昔学校で「温故知新とは古きをたずねて新しきを知る」と習った記憶があります。 この場合の「温」がたずねとされているのは孔子の時代、時間を掛けてじっくり皿の上で煮物をする所から、そうなったらしいです。かつて学んだ事をもう一度見直せば、そこからまた新たな発見が見付かるという教えであります。 子どもの頃は何ともわかったような、そうでないような気分にさせられました。 人間にとって学びはとても重要な作業であり、その作業を経て知識が身に着くのです。学びが多ければ多い程、知識はより深まり物事を多角的に見る事が容易になってきます。中途半端な知識は却って正しい推察を邪魔する事もあり、下手な思い込みを招く場合があるので充分注意する必要があります。 学びの過程で幾度となく息詰まる時があって、どうにも良い打開策が見つからない事態に陥った時こそ、温故知新の出番と言えます。それまでの蓄積された知識や学んだ経験を改めて見直す事で、見えていなかった何かに気付けるかもしれません。

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一病息災

【漢字】一病息災 【読み】いちびょうそくさい 【意味】一度も病気をした事がない人よりも一度病気をした人の方が健康に気を使っているので、かえって長生きするものである。 【例文1】子どもの時から喘息持ちなので一病息災には気を使う。 【例文2】一度病気になって一病息災で健康診断を怠らない。 【例文3】完治しても一病息災を気に掛ける。 一病息災とは持病がある人や一度大病を患った事がある人の方が健常者より健康に気を使っていて返って長生きするものだということです。 結構納得がいくことわざですね。 私はいたって健康です。子どもを生んでからからというもの時々偏頭痛はしますが、熱を出して寝込んだ事すらここ20年ありません!シングルマザーなので、病気するわけにはいかないといつも思っているのです。病は気からといいますから、少しくらい頭が痛くなっても気合いだと言い聞かせ忘れるように子ども達の世話をします。40歳を目の前に私の元に乳がん検診やがん検診のクーポン券が送られてきました。病気なんてした事ないしまだ大丈夫だろう、と思いつつも気にはなっております。 35歳の若さで乳がん検診で引っかかって手術をした事がある友人の話では、健康の大切さは病気になった事がある人にしかわからないと言われハッとしました。友人は2年に一回検診を欠かさず受けているそうです。早期発見につながるようにと。その話を聞いて根拠のない自信を持っていた私は意識を改めました。

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頭が切れる

【漢字】頭が切れる 【読み】あたまがきれる 【意味】頭の回転が速い人。頭脳明晰である。 【例文1】彼女は校内ではトップクラスで頭が切れる。 【例文2】美人で頭も切れる。 【例文3】若くして頭が切れる逸材だ。 頭が切れる人は頭の回転が速い人だと思います。 しかし、どんなに優秀で仕事ができて、頭が切れる人でも組織の中で上手くやっていけるかは別の問題だと思います。 組織の中で上手くやっていくためには、協調性やチームワーク力も必要になってきます。 また、コミュニケーション能力も高い方が上手くいくでしょう。 頭が切れても協調性に欠ける人もいます。 努力次第で今の性格を変えることができるかもしれません。 そもそも頭が切れる人も最初からそうだったわけではないと思います。 さまざまな状況に接してきて、自分なりに考え実行してきたことで、頭が切れるようになったのだと思います。 もしかしたらそうするしか道はなかったのかもしれません。 頭がそれほど切れなくても難なく生きてこられた人は、そうする必要に迫られなかっただけなのかもしれません。 その都度、自力で解決しなくても、いつも誰かが助けてくれた可能性もあります。 どちらが良いとは言い切れませんが、できないよりはできたに越したことはありません。

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雪虫

【漢字】雪虫 【読み】ゆきむし 【意味】体身が白い綿に包まれたような虫でトドネオオワタムシと言う。綺麗な名をしているが、あぶら虫の仲間である。北海道に初雪が降る数週間前に大量発生する様子が吹雪のようで雪虫と呼ぶ。 【例文1】雪虫が大量発生して初雪の知らせを感じる。 【例文2】雪虫が舞っているのでそろそろ防寒対策をする。 【例文3】雪虫が舞う時期になったので初雪が降ると予報する。 私が雪虫という生き物を初めて目にしたのは、成人してかなり経ってからでした。初めて見たときの感想は正直『がっかり』、これに尽きます。それまで私は雪虫を空想上の生き物だと勝手に思い込んでいました。小さな頃から名前だけは知っていたのですが、その可愛らしい字面から自分の中で架空の雪虫を作り上げていたのです。幼い私が思い描いていたのは綿毛のように真ん丸く、子どもの拳くらいのサイズの雪虫です。その不思議な生き物は冬になると雪に紛れてふわふわと空を舞い、ときおり人に懐くこともあり、飼うことも出来るけれど春の訪れとともにひっそりいなくなってしまう、そういう設定でした。調べればすぐに本当のことがわかるはずでしたが、疑問に思う機会すらなかったせいでファンタジーな雪虫を20年近く信じ込んだままでした。あるとき友人と何かのはずみで雪虫の話をし、ようやくそれがフィクションなどではなく、実在する昆虫だと知ったのです。雪虫が現実の生き物だと知ったときはびっくりするとともにとてもワクワクしました。現実の存在だと知っても、私はうさぎの尻尾のような丸くてふわふわした生き物しか思い描いていなかったのです。しかしその後調べて出てきた雪虫は羽虫に綿がくっついたような姿でした。よく見ると可愛らしい気もするのですが、長い間架空の雪虫を可愛がってきた私には物足りないものでした。

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藪医者

【漢字】藪医者 【読み】やぶいしゃ 【意味】野暮な医者がなまって藪医者となった説がある。適切な治療技術が劣った医者を言う。本来は名医を藪医者と言っていたが、いつからか逆の意味になったしまった。 【例文1】あそこは何かにつけて風邪だと診断する藪医者だ。 【例文2】肺の影を見落とすなんて藪医者だ。 【例文3】充分な説明もなく藪医者だ。 「藪医者」という言葉が死語にならない不思議 病気の見立てや治療が下手なお医者さんのことを藪医者と言います。「あのクリニックに行くのはやめておいた方がいいよ、藪だから」というような使い方をしたことがある人、人からそういう話を聞いたことのある人は少なくないでしょう。 今でも、よく使われる言葉ですが、その語源は諸説あって、はっきりしないようです。 「藪柑子(やぶこうじ)」という植物がありますが、これは「柑子に似ているけれど、柑子とはちがう劣ったもの」という意味。つまり、「藪」には本来のものとは似て非なる子のという意味があるところから、「似非(えせ)医者」の意味で使われるようになったという説。 評判が悪く、ふだんはまったく患者が来ないのに、風邪が流行して医者不足になると、患者が来るようになる。つまり「カゼで動く」ところから「藪」と呼ばれたという説。 「藪をつついて蛇を出す」ということわざがありますが、そのように余計な治療をしてかえって病気を悪化させてしまうから「藪」と言われたという説。 他にもあるようですが、個人的には「藪蛇」から来たという説が一番腑に落ちるような気がします。 ところで、昔は医者は免許制でなかったため、怪しげなお医者さんがたくさんいたようです。落語を聞いていると、「医者にでもなろうか、と考えて安易に医者になる人を『でも医者』と呼んだ」という話が出てくるほどです。 しかし、今はむずかしい試験に合格する優秀な人でなければ、医者になることはできないはず。にもかかわらず、いまだに「藪医者」という言葉が死語にならないのが不思議でなりません。

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