tedukurikotoba (2563)

腰を抜かす

【漢字】腰を抜かす 【読み】こしをぬかす 【意味】非常に驚いて座り込む様子。 【例文1】心霊スポットですすり泣く声に腰を抜かす。 【例文2】通り魔事件に遭遇して腰を抜かす。 【例文3】ビックリして腰を抜かす。 ダイエットや体の健康のために、毎晩ウォーキングをしています。毎日時間は決まっていて、仕事から帰宅して夕食を済ませ一休みしてから行くので、午前0時頃が主流になっています。 ウォーキングの時間は、1時間30分程度で自宅周辺をコースにして妻と一緒に歩きます。 ある日、ウォーキングから自宅に戻ろうとしていたら、自宅の門の前に誰かいることに気がつきました。自宅の前は、奥まった路地のため暗くて良く見えず、1人誰かいるということしか分からないまま近づいて行きました。 私と妻が自宅の門に近づくと、お巡りさんが私達のいる場所と逆方向を見ていました。お巡りさんが振り返ると目の前に私達がいたので、驚いたらしく『何だ!』と叫び座りこんでしまいました。 腰を抜かすお巡りさんを見て、私と妻は思わず笑ってしまいましが、悪い気がしたので笑いをこらえてどうしました?と声をかけました。 現状を掴めたお巡りさんは、何されてますか?と私に聞いてきたので、目の前の自宅に帰るのですが何か?と言うと、『そうでしたかそれは失礼しました!』と言ってきました。 話しを聞くと、不審者がいるという通報があったらしく、交番のお巡りさんが近所を見回っていたらしいです。 お巡りさんとはいえ人間なので、腰を抜かす時もあるんだなと思いました。 祖母の家に帰省した時の事です。 昭和初期のまま時代が止まっているという言葉がピッタリのレトロな家に住んでいるのですが、 私は幼少の頃、祖母の家があまり好きではありませんでした。 なぜなら、私たちが寝る部屋には日本人形が所狭しと飾られているからです。 人形たちに見つめられているような気もしますし、精巧に作られているため今にも動き出しそうな…恐怖心にも似た気持ちがありました。 大きくなるにつれ、左程気にならなくなった頃に事件が起きました。 家族で布団を並べて就寝していたのですが、私は寝られずに寝返りを打ったりボーっとしていたのですが、 飾られていた大きな日本人形の手がスッと伸びたような気がしたのです。 「気のせいだよね!?」と人形に背を向け布団をかぶりましたが、気になって仕方ありません。 何度か寝返りを打ったところで眠りにつけるはずもなく、これは意を決して確かめないとダメだと思い起き上がりました。 そして人形の前に立つと…。何と右手と左手の長さが明らかに違うのです。 左手は手首が出る位ですが、右手は肘の手前位まで腕が伸びていました。 あまりの怖さにうずくまってしまい膝頭ガクガクと震えていました。生まれて初めて腰を抜かす経験をした瞬間でした。 とにかく寝ていた家族を起こそうと声をかけたのですが、 声がうまく出ずにモゴモゴしていると、ようやく家族が気づいて起きてくれました。 事情を話すと、小ばかにしたように薄笑いを浮かべていましたが、実際に人形を見ると表情が凍り付いてしまいました。 家族会議の結果、人形を確かめてみようという事になり、ガラスケースに入っていた人形を取り出しました。 人形の着物をめくり腕を見ると…肘までは精巧に作られた人形の腕が付いていましたが、二の腕部分からは竹ひごだったのです。 即ち、竹ひごが外れた為に腕が長くなっていたようです。 安心するやら可笑しいやらで夜中にも関わらず家族全員で大爆笑しました。 怪奇体験ではなくて本当に良かったと思っています。

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群雄割拠

【漢字】群雄割拠 【読み】ぐんゆうかっきょ 【意味】多くの英雄や実力者が勢力を持ち対立している。 【例文1】老舗店の周囲に大型施設が立ち並び群雄割拠だ。 【例文2】アスリートはコンマ何秒の差で群雄割拠だ。 【例文3】我が進学校は群雄割拠だ。 先日ついに桐生選手が日本人で初となる100m9秒台の世界に突入しました。高校時代に10秒01の日本歴代2位の記録を出して以来、毎年期待されてきただけに待望の9秒台という事になりました。しかし、この9秒台に突入した桐生選手も、先の世界陸上では選考会で敗れ、個人種目への出場ができませんでした。それほど現在の陸上日本男子短距離陣は群雄割拠の時代となっています。長らく日本短距離界を引っ張ってきた朝原選手らが、北京オリンピック400mリレーで銅メダルを獲得(後にジャマイカのドーピング違反により銀メダル)し、桐生、山縣、飯塚、ケンブリッジでリオデジャネイロオリンピックで銀メダルを獲得するなど、男子短距離界は着実にレベルアップしている状態です。彼らメダリストに加え、今シーズン新たに頭角を現してきた多田選手や、今年の日本選手権で100m、200mを制し短距離二冠を達成したサニブラウン選手など続々と有力選手が出てきている状態です。そのような盛り上がりの中、桐生選手が9秒台に突入したという事は、ライバルたちにもかなりの刺激を与えたに違いありません。これまで外国選手のみだった9秒台の世界を一緒に競っている選手が体験したという事になれば、更に競争が熾烈になってくるでしょう。東京オリンピックも近くなってきました。この盛り上がりの中で、どんどん記録を伸ばして行ってもらいたいです。

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昨日の敵は今日の友

【漢字】昨日の敵は今日の友 【読み】きのうのてきはきょうのとも 【意味】昨日まで敵だった者が今日になって交友関係が変わること。 【例文1】負けた相手チームに昨日の敵は今日の友の千羽鶴を託す。 【例文2】昨日の敵は今日の友だ。もう許してやろう。 【例文3】昨日の敵は今日の友だと仲直りする。 わたしたちの世代はやんちゃな人が多く、そういうのが流行ったし、そういうのがかっこいいとされていた時代だったように思います。 中学生の頃、わたしたちの学年の女子は真っ二つに分かれており、完全なる二代派閥でした。 同じ派閥の友達としか付き合わないし、話もしない。 なぜそうなったのかわからないのですが、 出身小学校なども多少関係しているのかもしれません。 わたしはよくわからないままいつの間にか派閥の中心におり、女子の世界の複雑さの中で困惑していました。 友達になりたいなーと感じる子も向こうも派閥にいたし、もうこういうの嫌だなぁーと思っていました。 忘れもしない、修学旅行の時。 わたしは向こう側の派閥の集団の中に割って入りました。 向こう側の派閥のみんなは「えっ、なに?」「なにしに来たの?」「修学旅行に喧嘩かよ」一気にみたいな空気になりました。 向こうの派閥の中心人物に「今日一緒に行動しない?」と声をかけてみました。一瞬驚いていましたが「いいね!」とあっさりと快諾。 その日以来派閥なく、楽しい修学旅行となり、わたしは伝説を作ってしまいました(笑) 今でもみんな仲良く、未だに酔っ払うとあの修学旅行の話になります。 昨日の敵は今日の友、我ながらいいことをしたと思います。

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火中の栗を拾う

【漢字】火中の栗を拾う 【読み】かちゅうのくりをひろう 【意味】自分の利益にもならないのに他人にそそのかされて危険を冒す。 【例文1】火中の栗を拾うように仕向ける。 【例文2】火中の栗を拾うとも知らないで。 【例文3】おひとよしで火中の栗を拾う。 皆さん「火中の栗を拾う」という言葉をご存知でしょうか? 普段、生活しているなかではあまり耳にしない言葉ですね。 これは自分の利益にはならないのに他人にそそのかされて危険を冒すことの例えだそうです。 また自ら困難に立ち向かう、という意味もあるそうです。 この言葉は、十七世紀のフランの詩人、ラ・フォンテーヌがイソップ物語を基にした物語の中でずる賢い猿におだてられた猫が、囲炉裏の中で焼けている栗を拾い大やけどをし栗は猿に食べられてしまう、という悲しいお話が由来になっているようです。 イソップ物語、は皆さんご存じですよね。でも具体的に何をイソップ物語と指すのかご存じですか? イソップ物語はアイソーポス(イソップ)が作った物語を集めた物語集の総称なんです。 有名な物語は「北風と太陽」「アリとキリギリス」「金の斧と銀の斧」などです。 この辺の物語は一度は子供の頃、絵本などで読み聞かせがあったのではないでしょうか。名前を聞いただけで物語の内容がわかる人がほとんどだと思います。 他にも「農夫とそのこどもたち」や「バッタを捕まえる少年とサソリ」など有名ではないですが面白い物語もたくさんありますので、大人になった皆さんも、もう一度読み直してみるのもいいかもしれません。 今どき焚き火をしている場で栗を焼こうなどとする人があるとは思えません。 歴史の教科書で火中の栗を拾うという題目の風刺画を見たときにその言葉の意味を知り危険性を既に知っているはずです。 もともとこの言葉は「猿と猫」というフランスの寓話がその由来だそうです。 猿が猫をおだてて暖炉の栗を拾わせ、結果は猫が大火傷を負い猿が栗を食べたという話です。 危険な仕事を他人に押し付けてその利益だけは自分がいただくというなんとも小悪党な振る舞いです。 教科書に載っていた風刺画は、猫が日本で猿がイギリス、栗を煮ていたのはロシアだったとおもいます。 結果は戦争という大惨事、唆されて動いてしまったのも賢くないと言えますが、およそ紳士の国とは言えない非道なやり方です。 さて、他人に唆されて危険を冒すのを火中の栗を拾うといいますが、安全に栗を焼く方法も無いわけではありません。 急激に加熱すると中の水分が蒸気となって爆発するので、そのまま焼くのは危険です。 焼いている場所に近づくだけで危険、焼きあがりそうな時などさらに危険度は上がります。 破裂しないようにするには、弱火で長時間加熱する石焼などの方法が良さそうです。 他の方法として、軽く切れ目を入れればそこから程よく蒸気が抜けるので、そちらの方が安全度は高そうです。 銀杏を石油ストーブの上で焼くときなどにもこの方法は使われます。

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恩に着る

【漢字】恩に着る 【読み】おんにきる 【意味】人から受けた恩に感謝する。 【例文1】不良グループに絡まれた所を助けてもらい恩に着る。 【例文2】アリバイを証明した目撃者に恩に着る。 【例文3】助かった。恩に着るよ。 恩に着るとは人から受けた恩恵をありがたく思うことです。 私も恩に着る体験をしました。九州は年に1回あるかないかってくらいしか雪が積もりません。雪が積もるとそれは大変です。交通機関がマヒして学校も休校になったり冬使用のタイヤでないため誰もがゆっくり車を運転します。坂道には時には車が乗り捨てられています。スリップの恐れがあると判断して置いて帰ったのでしょうね。まあ翌日昼にでもなれば溶けますからね。 そんな私も雪が降った日、初めて運転しました。前日に駐車場前と車に降り積もった雪をかき落としたのが失敗でした。朝凍結してるではありませんか!ふりはらおうにも道具もなく素手でかち割ってみましたが、カチコチでどうにもなりません。動かそうにも積雪にはまって時間もなくなってきてあたふたしていました。 すると通りかかった方が車に中から工具を持ってきて雪をどかしてくれました。 初めてごとだったのでおじさんに恩を着る思いでお礼をいうと 翌朝や夜中に温度が下がると凍結するのでこんなに盛ってはだめだという教えをいただきました。

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