tedukurikotoba (2563)

比翼連理

【漢字】比翼連理 【読み】ひよくれんり 【意味】夫婦や男女の愛情が深い仲をいう。 【例文1】比翼連理の秘訣は感謝の気持ちを忘れない事だ。 【例文2】父母は比翼連理の仲。 【例文3】比翼連理の理想のカップル。 歌舞伎界をトップで引っ張って行かなくてはならない立場にいる市川家の海老蔵さんの奥様、麻央さんが亡くなりました。 麻央さんは美しく賢明な女性で、いかにも歌舞伎俳優の奥様としてふさわしい、日本女性としてのふるまいや奥ゆかしさを備えていました。 若い頃は大変暴れん坊で、周囲のひんしゅくをかうことが多かったという海老蔵さんが、すっかり心を改めて本来の歌舞伎俳優として精進の道へ進むことになったのは、ひとえに麻央さんのお陰だという話です。 父の十二代目市川団十郎さんも麻央さんをとても可愛がっていたそうです。 海老蔵さん麻央さんは、ご夫婦として「比翼連理」と言われるような仲の良いご夫婦でした。 そんな二人を麻央さんの乳がんが引き裂くことになったのです。 麻央さんは気丈に、自分の病気について詳細にブログで書き残しています。 美人薄命と言われるように、美しい麻央さんは乳がんとの闘いを終えて今は静かに多くの人の心の中に生きています。 麻央さんのお姉さんの摩耶さんも仕事復帰をしています。 海老蔵さんは麻央さんが残したふたりのお子さんを育てながら、今も麻央さんと一緒に過ごしているのではないでしょうか。 私の父と母は本当に仲が良く、比翼連理と言った言葉がピッタリと似合う夫婦です。父が早期退職してからは本当にどこにでも一緒に行くようになったそうです。先日色々と用事があったので色々と実家に戻り、数日お世話になっていたんですよね。二人の比翼連理ぶりを見せつけられて、驚きました。子ども達もみんな独立しましたし、今度は思い切り二人の世界を楽しめるようになったのでしょうね。 ちなみに、父は退職してから料理にハマったそうです。ただ、最初の内は散らかしてばかりでそれで母と喧嘩することも多かったとか。そこで母が片付けまでが料理だとしっかり教え込んだところ、毎回丁寧に片付けするようになったみたいですね。母としては料理をしなくても良いし、キッチンの掃除をする手間もかからないので楽だと言っていました。 比翼連理と言いましても、片方の負担が大きければうまく飛ぶことは出来ないと思います。その点、父は少しずつですが出来ることが増えています。元々好奇心が旺盛でなんでも自分でやってみたいという人だったので、そこも良かったのかもしれません。後は、母の操縦もうまいなぁと思いますね。 父はもっと料理を勉強したいとやる気を見せていますので、母がうまくサポートしていくのでしょうね。

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歯の抜けたよう

【漢字】歯の抜けたよう 【読み】はのぬけたよう 【意味】あるべきものが欠けていて寂しい様子。 【例文1】妻子が出て行って一人寂しく歯の抜けたような生活を送る。 【例文2】今年こそ彼女見つけて歯の抜けた日常から抜け出す。 【例文3】商店街が閑散として歯の抜けたようだ。 本来あるものがあるべき所になかったり、整列している物が数ヵ所なくなってしまう光景を人の歯並びに例え「歯の抜けたよう」と表現します。 近年大型スーパーに押され、昔ながらのアーケード街に並ぶ店舗が飛び飛びに閉店して、その様がいかにも歯が抜けたみたいに見える事に端を発したと言えます。人の往来が無くなれば自然と売上げにも影響が出て、商売が立ち行かなくなり結果店じまいを余儀なくされるのです。更にその周辺地域が閑散とすればますます 人が近づかなくなり、状況は悪くなる一方となります。かつて存在した物が無くなると何とも言えぬ寂しさを感じずにはいられませんし、出来る事なら長くあって欲しいと願います。 なぜそれが抜け歯に例えたのだろうと考えた時、歯は人と対面すれば必ず視界に入るものです。白い歯が揃っている状態を正常だと思っていますから、もし同じ人と再会した時に前歯が一本でも欠けていたら、その事がどうにも気になりますし、いかに重要な話も上手く耳に入って来ない事になります。これが頭髪ならかなり気を使う事になり、うかつには指摘しづらいい所ですが、歯は当人の不摂生が招いた結果である場合が多いため、気軽に指摘しやすい部位と言えます。

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丼勘定

【漢字】丼勘定 【読み】どんぶりかんじょう 【意味】丼とは器ではなく職人の前掛けを指す。昔の商売人が前掛けのポケットから勘定することからきた言葉。手元にあるお金で支払う。または大まかな勘定をいう。 【例文1】丼勘定で家計簿を付ける。 【例文2】丼勘定で計算する。 【例文3】丼勘定で支払う。 私は子どものいない専業主婦ですが、夫が働いて得たお給料の管理は任されています。 夫婦2人の食生活や、快適に暮らすための日用品、ちょっと贅沢をしたいときの外食費、たまには2人でのんびりしたいと出かける温泉旅行の費用など、やりくりは私にかかっています。 教育費が不要だからこそ、私は専業主婦という呑気な身分でいられますが、 よそ様に比べ、特に我が家の経済状況が良いわけではなく、悪いというわけでもありません。 しかし、独身の頃のように、私自身が働いて得たお金を、私自身が使うのとはわけが違います。 夫が外で頑張って働いて得たお金ですから、当然、丼勘定で済ませるわけにはいきません。 そんな考えから、私は結婚当初から家計簿を欠かさずつけています。 こういうと、なんてマメでしっかりした妻かと誤解する人もいます。 しかし、実際の私は、丼勘定どころか、穴が開いているのではないかと、財布をひっくり返してみるほどの経済観念の持ち主です。 私を信用して家計を任せてくれている夫を裏切らないために、頑張って管理しているに過ぎません。 毎日のように家計簿と電卓に向かっている私の姿を、もしも実家の父と母が見ることがあったら、 「これはうちの娘ではない!」と言われてしまうかもしれません。 大ざっぱな金勘定をすることを「丼勘定」と言います。今でもよく使われる言葉ではないでしょうか。私は自営で商売をやっていますので、丼勘定は厳禁。すべてのお金の出し入れは、常に細かく正確にしなくてなりません。ところで、この言葉の語源ですが、ここで使われている「丼」は、われわれのなじみのある牛丼の「丼」ではないようなのです。今は目にすることがほとんどなくなりましたが、昔の職人さんが身に着けていた腹掛けの前の方についていた、物を入れておく部分のことを「どんぶり」と言ったのだとか。大工さんや左官さんなどの職人さんはそのどんぶりの中にお金を入れておいて、無造作に出し入れしていたところから、大ざっぱでいい加減な勘定のしかたのことを丼勘定と呼ぶようになったのだと言います。その「丼」ですが、語源は主に2つあるようです。一杯の器に盛り切りにした食べ物を売る飲食店の「慳貪(けんどん)屋」から来たという説と、物を無造作に放り込むときの「ドボン、ドブン」という擬音語から来たという説です。「丼」という漢字が、「井戸の中にものを投げ込む」というところから作られたということを考えれば、後者、つまり「ドブン」というオノマトペに由来する説のほうが正しいような気がします。

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手を結ぶ

【漢字】手を結ぶ 【読み】てをむすぶ 【意味】同じ目的の者と協力する。 【例文1】A社と提携して手を結ぶ。 【例文2】夫婦で手を結ぶ。 【例文3】共同開発チームと手を結ぶ。 手を結ぶ相手がいると、困難なことにも立ち向かえる気がします。世の中には、一人でやっていくには厳しい事柄がいくつもあります。そんなとき、互いに頼り合えて、協力し合える相棒の存在は大きいものです。手を結んで共に歩めるパートナーが特に必要なのが子育てです。夫婦で協力し合って楽しみながら子育てを進めていけると、苦を感じにくくなります。上手くいかないことや、想像できないことがたくさん起きて、疲れが溜まりがちですが、一人でやっているという気持ちでは逃げ場がありません。親子で行き詰ってしまうのです。夫婦で手を結び、チームプレーのような心意気で子育てに臨めるといいですね。 ですが、シングルの人など夫婦で協力し合える状況ではない親もいます。その場合も、理解してもらえる存在を作っておくことが大切です。自分の親でも、友人でも、保育園の先生でも、誰か自分の気持ちを話せて一緒に子どもの成長を見守ってくれる人がいれば、心強いです。手を結べる相手がいると、いざという時に助けてもらえます。 夫婦でも他の人でも、互いに思いやりの気持ちを忘れず、手を結んで事を進められる関係を作れると、生きていてつらさを感じにくく、ポジティブになれる気がします。

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袂を分かつ

【漢字】袂を分かつ 【読み】たもとをわかつ 【意味】考え方が違ったり仲が悪くなったりして違う道に進む。長い関係を絶つ。 【例文1】40年連れ添った伴侶と袂を分かつ。 【例文2】経営方針を巡って袂を分かつ。 【例文3】独立して袂を分かつ。 袂を分かつという言葉は長く行動を共にしてきた親しい人と別れるという意味ですが、これはどういった由来があるのでしょうか?元々は着物の袖の部分を指しているのが袂という言葉で、これは手元という言葉が語源とされています。この袂は着物の袖の中の垂れ下がっている部分、隙間の部分のことで、この袂の部分を好意を持っている相手に振ると、相手の気持ちを呼び寄せることができると考えられていました。したがって、好きな相手と一緒になるために袂を振るという行為が行われていたわけですが、見事結婚をすることができたならば、着物の袂の部分は短く留め直して、隙間が生まれないように、垂れ下がらないようにしていたのです。そして、結婚をすると親元を離れて暮らすようになることから、親と別れることを指す言葉となり、そこから長く一緒に暮らしてきた、行動してきた人たちと別れることを袂を分かつということになったのです。現代においては袂を分かつという言葉を使うケースはそんなに多くないかもしれませんが、親しい人や長く一緒に過ごしてきた人と別れないといけないときには、まさに袂を分かつという表現を使うということがしっくりくるような状況と言えると思うのです。

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