tedukurikotoba (2563)

牙を研ぐ

【漢字】牙を研ぐ 【読み】きばをとぐ 【意味】相手を倒そうと待ち構えている様子。 【例文1】証拠を揃えて牙を研ぐ。 【例文2】罠を仕掛けて牙を研ぐ。 【例文3】挟み撃ちで牙を研ぐ。 「牙を研ぐ」という言葉を聞くと、どうしても爪を研ぐという言葉を連想してしまいます。どちらも意味はほぼ同じと考えていいでしょう。 復讐心を持って相手を倒したり陥れたり、傷つけてやろうと用意しながら、相手を待ちかまえるというようなシーンで使われる言葉です。 牙を研ぐのはその牙で相手に噛みつくためであり、爪を研ぐのはその鋭い爪で相手を傷つけるためということになるでしょう。どちらもやられたほうはたまりませんが、やはり、牙の方がよりおそろしいイメージがありますよね。 気になるのが「研ぐ」という動詞。この動詞を一番よく使うのは、「米を研ぐ」ではないでしょうか。お米を水の中ですりあわせるようにして洗うことを、そう表現します。 考えてみると、「牙を研ぐ」は、牙を磨いて鋭くするという意味ですが、米を研ぐのは、別にお米を鋭くするためではありません。 どういうことなのか、調べてみたところ、「研」という漢字には、もともと「石などですりみがく」という意味があるようです。米をすり合わせるようにするところから、米も「研ぐ」という言い方になったのでしょう。 今はほとんど使いませんが、鏡を研ぐという表現もあるようです。これも、鏡を何かでこするようにしてすり合わせ、きれいにしたり艶を出したりするという意味です。 それにしても、自分の知らない所で、誰かがひそかに牙を研いでいるシーンは、ちょっと想像したくありませんね。 何か事を成そうとする時、自分の力を発揮する出番が来るまで自分磨きを怠らずにやる様を「牙を研ぐ」と言います。その時が来るまでジッと息を潜め、さにありながらその間を無駄に過ごさず己の鍛錬をする。この場合の「牙」とは人間で言えば使用する道具或いは思考を指します。ここ一番で活躍の機会が訪れても、道具がきちんと機能しなかったり思考が鈍っていては折角のチャンスを潰す事になります。そうならない為に常日頃から自分の頼りにしているものはきちんと手入れする事が肝要なのです。諺で「能ある鷹は爪隠す」とありますが、これですら爪を使う好機になまくらの爪では折角の獲物を逃がす事になってしまいます。賢明な判断の出来る方であればそういうヘマはせず、自分の時間帯になった時存分な働きが出来る様準備をやれる筈です。どれだけ準備をやっていても、いざその時を迎えれると想定外の事態に見舞われる事もあり、思い通りの活躍が出来なかったりするものです。しかしこの準備がどれだけ出来ているか否かで不測の事態に落ち着いていられるかが変わって来ます。準備したという安心感があれば多少慌てる事はあっても、直ぐに立て直しが利くものです。すなわち「牙を研ぐ」とは自身を研ぐ事であり、待ちの時を有効に使える人が成せる人であるのです。

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勝手が違う

【漢字】勝手が違う 【読み】かってがちがう 【意味】今までの自分の慣れたやり方と違って戸惑う様子。 【例文1】古いアパートで勝手が違う。 【例文2】同居となると今までとは勝手が違う。 【例文3】嫁ぎ先の勝手が違う。 結婚してすぐの頃、アパートを借りる余裕もなかったため、夫の家に同居することになりました。 義父は既に亡くなり、義母と夫と私、3人で暮らしていたわけですが、 私は他県に嫁いだこともあって専業主婦のため、家事は私の役割となります。 一番困ったのが、食事の支度です。 もともと私は実家暮らしが長かったため、炊事は実母任せ、 仕事や遊びで家族と一緒に食事ができないときだけ、自分1人の分を作っていた程度です。 全く自信はありませんでした。 そのうえ、嫁いだばかりの勝手が違う環境です。 鍋やお玉などの調理器具だけでなく、醤油など調味料の置き場所も分からず、 一つ一つ探しながらの作業となってしまいました。 その姿を傍から見れば、なんて手際の悪い嫁だと思ったことでしょう。 しかし、そんな勝手が違う環境でも、手際よく作業できる女性はいるもの、それは義兄嫁です。 今では、私たち夫婦も実家を出て家を買い、義母とは離れて暮らしています。 そんな私たちよりも少し離れた場所に住む義兄嫁が、盆暮れ正月と実家に集まるときに、まるで自分の家のように炊事をこなすのです。 その手際の良さには、何もしないでは申し訳ない、と手を出そうとしても邪魔になってしまうほど、これこそが、ベテランの主婦の姿だなぁと、専業主婦8年の私は、毎回つい見とれてしまいます。

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一目瞭然

【漢字】一目瞭然 【読み】いちもくりょうぜん 【意味】ひと目見ただけですぐわかる。 【例文1】良い革だね。一目瞭然で高そうなのがわかるよ。 【例文2】どこのブランド品か一目瞭然。 【例文3】どちらが優能か一目瞭然だ。 昔に比べると冤罪と呼ばれる人違いの犯罪が少なくなってきているように思います。 警察がそのプライドを保つために作り上げていたような場合もあれば、目撃した人が勘違いをしていたり、アリバイが証明できなかったりといろいろなことのけっかだったのでしょう。 最近は防犯カメラが何よりの証拠となって、犯罪を犯した人をあぶり出すことに繋がっているようです。 防犯カメラが設置され始めた頃、プライバシーについてさまざまな意見がありました。 今では公道などではむしろプライバシーよりも、犯罪防止や犯罪が起きた時のために防犯カメラは必要なものになっています。 ニュースなどでも起きた事件や事故について「一目瞭然」で分かるのは防犯カメラの映像です。 昔であれば、怪しいという雰囲気の人がどんなに自分は違うと言っても、いやいやあれはやってるぞということが結構ありました。 テレビのニュースバラエティで、有名な司会者が決めつけたように犯人扱いしていた人は、被害者の親戚だっただけということもありました。 防犯カメラで犯罪の時間にどこでどうしていたのかが証明されれば、アリバイになります。 何よりも犯罪が行われた場所の近くでの不審な人が犯人である可能性が高いのです。 最近の防犯カメラは、犯人にとってはマイナスですが、それ以外の人にとっては強い味方です。 何より犯罪の抑止につながると思います。

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目を疑う

【漢字】目を疑う 【読み】めをうたがう 【意味】見間違いかと思うほどびっくりしたり信じられない様子。 【例文1】40キロも痩せて本当に同一人物かと目を疑う。 【例文2】痩せて綺麗になって目を疑う。 【例文3】芸能人そっくりで一瞬目を疑う。 上京してきて驚いたことはたくさんあります。 例えば人の多さ。 いつ、どこに行ってもたくさんの人がいます。 「今日はお祭りかなんかあるのか?」と最初はいつも思っていました。 もちろんお祭りでもイベントでもなく、いつも通り人が多いのですが・・・ 人の多さによる蒸し暑さにも驚きましたし、人の多さからくる慣れ・・・パーソナルスペースの狭さにも驚かされました。 こちらの方は満員電車に慣れているからか、パーソナルスペースが狭めなように感じます。 そう混んでいない電車の中でも至近距離でこちらを向いて立たれることがあり、気持ちの悪さを感じることが多くあります。 その、東京ならではの人の多さからくる驚きの連続の中に虫問題もあります。 恐らく東京には人が多いため、虫も人慣れしているのではないか、というのがわたしの見解です。 地方にいた頃、コバエは白い場所、明るい色のところに集まる習性にある印象がありました。 ですが、東京のコバエは人の顔の周りや人に集まるような印象を受けます。 人に慣れているような、そんな感じがしてなりません。 顔の周りをうろつくコバエに上京したての頃は目を疑うばかりでした。 そんなに大胆なコバエをこれまで見たことがなく、衝撃だったし大嫌いです。

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耳に障る

【漢字】耳に障る 【読み】みみにさわる 【意味】聞いていて不愉快に感じる。 【例文1】貧乏揺すりの音が耳に障る。 【例文2】くちゃくちゃと食べる音が耳に障る。 【例文3】蚊が飛びまわる音が耳に障る。 人間は人それぞれ声質が違います。性別、年齢、遺伝など様々な要素により多種多様な声を出しています。通常出している声は、元々持っているものですが、時には声のトーンや声質を変えることができる人もいます。そのような声ですが、中には、ものすごくハイトーンで話す方がいます。10代の女子の中に見かける現象ですが、可愛い声ととれるのもある程度の音域までで、あまりにも高音域だとキンキン耳に障り、不快感を与えてしまいます。 また声だけではありません。モスキートーンと呼ばれる17キロヘルツの高い周波数の音は10代までの若い人たちにしか聞こえることはなく、個人差はあるものの大人になると全く聞こえない不思議な音域です。そのモスキートーンは蚊が耳元近くで飛んでいるかのような非常に耳障りな音がするため、防犯対策などにも活用されることもあります。 また、高音域や高周波だけではありません。音楽やラジオなどを聴いているときに出るノイズも時には不快感を覚えます。すぐ横でしている工事現場の音や飛行機の騒音など、人により差異のある耳障りな音というのもあります。 このように耳障りな音は、ごく日常的にあるものですが生活していくうえで避けては通ることのできないものです。耳に障ると思っていても見方を変えれば、何でもないただの大きい音であったり、気にならなくなることもあります。様々な音と上手く付き合い、耳に障る音であってもイライラすることのない気持の切り替えを大切にしていきましょう。

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